第1章 私の好きな人
鍛え抜かれた身体が私の上に覆いかぶさって来る。
「………っん」
大きくて無骨な手が私の胸を掴み形を変える。
「ん……っ、」
「貴様の体だけは素直だからな」
不敵に笑う顔が近づき、私は咄嗟に顔を背ける。
「ふっ、面白い女だ」
信長様は口角を上げると、口づけようとしていた口を私の首筋に落として強く噛み付くように吸い付いた。
「ぃっ……っ!」
口づけを拒めば拒む程に、痛みを伴う痕を付けられる。
けれど、好きでもない人と口づけはしない。
それが、信長様に抱かれる事となった日から私の中で決めたたった一つのルール。
拒んでいるうちに信長様も口を合わせようとはしなくなって行ったけれど、今日のように戦から戻り気が昂っている時はまだ気を抜くと口づけをされそうになる。
信長様だって、好きでもないただの性欲処理の女にそんなことしなければ良いのにと思うけど、男は、好きでもない女にでも平気でキスできるのだと知った今では、そんなことも考えなくなった。
「…俺とはせんか。まぁいい、力を抜いていろ。少し苦しいぞ」
私の体を押さえ付け脚を開くと、獰猛に反り立った信長様のモノがピタリと狙いを定める。
「………っ、」
決して飲み込めそうもないその質量に、気持ちは怯み腰が引ける。
「誰が逃げていいと言った……?」
大きな手が私の腰を掴みそれを阻んだ。
「やっ、んあっ、ああっ………っ!」
一気に体を貫かれ、脳内が大きく弾けた。
「はっ、あっ、あ、あぁ……」
イってしまった余韻で体はガクガクと痙攣を起こす。
「っく、締まるな、久しぶりで貴様の体も悦んでおるとみえる」
クックっと笑うと、私の腰を掴み注挿をはじめた。
「あ、待っ、私まだっ…はっ、あっ、あっ、」
息つく間もなく信長様は私の体の奥深くへと肉杭を突き当てる。
「やぁっ!……あっ、あっ、」
「っ、貴様の中は待てとは言っておらん」