第11章 別れの準備
「………悪いが、それは聞いてやれぬ」
浅い所を突いていた信長様は、動きを止めることなく更に深くへと熱を埋め込んだ。
「ああっ!」
「っく、..」
軽くイッてしまった私に、信長様も一瞬動きを止めて声を漏らした。
「っ……はっ、………っ、」
体が…言うことを聞かない。
「今のは危なかったな」
信長様はそう言って不敵に笑うと、再び動き出す。
「ッダメっ。信長様っ、お願い待って、今日はなんだか変で……」
本当に今日は何か変だ。
罪悪感とか羞恥心とか、そんなものは何の枷にもならないほどに体が溶けそうに熱く、少しの刺激でも体はゾクリと反応する。
「紗彩」
信長様は涙目になって懇願する私の頭を抱えて唇を合わせる。
「紗彩」
「んっ、」
信長様は本当に、私の名前を大切なもののように呼んでくれる。
「ん、ん、」
何度も唇を啄まれ、キスの雨が降り注がれる中、信長様は腰を動かして私の体を揺らす。
「んっ、あっ、あっ、……やぁ、ぁ、止まってぇ……っぁ、」
私の体がおかしい。
抱かれれば、声も漏れるし快楽に包まれるのはいつもの事なのに、
「あっ、やっぁ、」
今夜は突かれるたびに、淫らな液が体の内から溢れ出て止まらない。
もう絨毯はきっとぐちゃぐちゃに濡れてる。
「はぁ、あっ、やだ、止まって信長様っ、あっ、ん」
恥ずかしいから止まって欲しいのに、信長様は動きを止めてはくれない。
「黙ってしがみついていろ」
「んぅ!」
呼吸ごと奪われる様な深いキス。
「んーーーっ」
深い口づけを受けながらされる注挿は、私の体から更に淫らな液を溢れされた。
「っん、あっ、はっ、」
抵抗する気持ちがどんどんと薄れていき、規則正しく刻まれるリズムに思考が合わさって行く。
キスをしながら体を合わせる事が、こんなにも気持ちがいいなんて知らなかった。