【IQ2】水を被るとフォーゼになっちゃうふざけた体質な月島
第1章 4月
ジョボボボ、とヤカンのお湯を犬島にかける
「ムン…っつぁあつぁ!!
熱湯にする奴があるか馬鹿!!」
湯気の中から背中を真っ赤にした月島が現れた
「さーせん」
「なんと…!」
鶴見が目を見開く
「そうなんですよ、驚きましたよね」
「これは驚いたな…!」
「私も驚きました……
月島部長の月島さんが、鬼軍曹だとは」
「何の話?」
「鶴見社長に下ネタ止めろ」
持ってきたスウェットを着る月島
「これはどう言うことだ?月島
何だか会社が混じっている感じがしてドキドキしてるぞ、私は」
「会社?
実は、中国での出張時に道に迷ってしまったんです
そして、迷った先になんたら郷とか言うふざけた泉がありまして……」
「その泉に落ちたら、水を被ると犬になっちゃう体質になってたんですよね」
「方向音痴エグくない?」
「連絡も出来ず申し訳ありません…
なんせ、犬になった際に携帯も財布も無くし、泳いで帰ってきたもので…」
「化け物じゃん
でも意識混濁状態になった直後に夕張から小樽まで移動できるイメージあるからやりそうだなぁ、月島は」
「社長にとっての月島さんってどんなイメージなんですか」
「まぁとにかく、だ
そんな状態の月島を放っておくわけには行かない
くん、面倒見てあげなさい」
「えっ私ですか?」
「乗りかかった船だろう
月島も家に帰れないのでは?」
「まぁ鍵がないんで帰れないですね」
「生ゴミとかやばそうですね」
「それは出張前に全部処理してきたから大丈夫だ
冷蔵庫にもビールしかない」
「しごでき~」
「こんな面白い話は、他の者には内緒にしておいた方が良いだろう
月島はくんの家に住みなさい!」
「面白いって言いました?」
「えー!
月島さんが嫌って訳じゃないですけど、鶴見社長の家で良いじゃないですか!」
「私の家は、オリガが居るからな
嫁入り前の娘とおじさんが同じ屋根の下はいかんだろう」
「私はええんかい」
「…………」
虚無の顔になる月島
何だかんだで犬島手当を3万付けて貰うことで合意した