【IQ2】水を被るとフォーゼになっちゃうふざけた体質な月島
第2章 5月
「おおーっと、藻部田さんちのポチちゃん、坂道が登れずタイムアウト~!
現在、最終試練まで到達したわんちゃんはおりません!」
実況者が熱く放送してくれる
杉元とアシリパは出店に買い物に行っていた
「後何組?」
白「5組後だな」
「ムン」
「(なんか月島さんが出るって、ズルみたいだなー)」
杉「なーなー!
あっちに警察とか消防とか展示できてた!」
ア「車乗ってる奴いたぞ!
後で乗ろう!」
「えー乗りたい!」
両手いっぱいに食べ物を抱えた二人が戻ってくる
皆で食べていると、あっという間に犬島の番が来た
「さあ次の挑戦者は、白石・ムンちゃんペアです!
ムンちゃん、初めてのゴール達成なるか!?」
「頑張れームンちゃーん」
「ムン」
競技開始の合図があり、犬島が飛び出す
「まず最初の試練、ハードル…は、なんなくクリアだ!
凄い、ムンちゃん体格の割に物凄い跳躍力とスピードです!
これまでのワンちゃんの中でも一、二を争います!」
杉「凄いぞ!」
「続いて第二の試練は、最高角度100度の坂道だ!
これは厳し……いや凄い、ムンちゃん一発クリアです!」
ウオオ、と歓声が沸き起こる
「(流石、月島さん…)」
「しかし第三の試練、ここを乗り越えたワンちゃんは本日おりません!
『飼い主と意志疎通が出来るか!?借り物障害』だぁ!」
何やら中身が見えない封筒が数枚置かれていた
犬島はそこから一枚取り、白石の元へ持っていく
白石が封筒を開けると、【帽子】と書かれていた
「おーっと、ムンちゃんの借り物は帽子のようです!」
「うわー借り物とか、言葉通じんのかよ、ムンちゃん、ぼ、う、し、解る?」
白石が頭を指差してなんとか犬島に伝えようとする
勿論中身は月島なので、犬島は一目散に杉元の元へと駆けた
ア「お前の帽子を貸せってことじゃないのか!?」
杉「あ、この菊田さんに貰った奴?
はいこれ」
杉元の帽子を咥え、白石の元へ戻る
第三試練もクリアした
ア「アイツ凄いな!?」
杉「天才かよ!」
「ははは」
犬島はどんどん進んでいく
目の前には、大きなプールと板が浮いた水上アスレチックだった
「さあ、次は最後の試練だぁ!
こちらのアスレチックは落ちても大丈夫です、なおワンちゃんの為に温泉にしています!」
「「!?」」