第2章 🌿 ܸ
ユウリはなんとなく帰ることもできず、公園のベンチに座っていた。
(何やってるんだろう…)
自分は何をグジグジ悩んでいるのだろう。
ソニアは本当に美人で、かっこよくて、華やかで…彼女が白衣を着てるところなんて見たことがない。
研究所のマドンナと、チャンピオンのダンデさん。
「本当にお似合いだもん」
自分がこんな感情を持たなければ、心の底から応援できたのに…。
ソニアのことは大好きだ。
ソニアがいなければ、自分は研究員としてここまでの実績を残せなかったし、カントー地方に帰っていたかもしれない。
いつも彼女が励ましてくれて、そばにいてくれた。
(だから…忘れよう。
ダンデさんへの気持ちも、全部。忘れよう。
ここで泣いたら、涙と一緒に忘れよう。)