第8章 新たな任務
夢主side
軽く泡風呂を作り優雅に薔薇の花弁を浮かべる。
お風呂からはなんと外まで見えるのだが、それなりの高層ビルなので夜景もとても綺麗だ。もう気づけば遅い時間。
湯船に浸かりながらボーッとするこの時間もとても好きだ。
どんなに汚れる事があってもこの時だけは自分が1番綺麗な瞬間だから。
不安になる様なことはあまり考えたくない。無心でいたい。
・・・明日以降はいつ春千夜に会うかわからないから、今日も念入りにケアしようなんて思ったり。
そんなこんなで泡風呂で遊んでいると直観的な何かを感じた。
_____ガチャ
・・・え。
今、向こうの部屋のドアの鍵が開けられたような音が。隣の部屋?・・・いや、ここはどこも防音なはずだ。
呑気に過ごしすぎた。流石にこんな無防備な状態で奇襲なんてことが起きたら一溜りもない。
ドン、ドン、と何かが近づく音がする。
鍵をしたはずなのに入って来れるってことは内部の者・・・?早速こんな事が起きるなんてなんて組織なの?!
やばい、銃も全て置いてきてしまっている。身を潜めるしかない。
___ガチャガチャ
あ、洗面台の方に____
内心焦りながらもお風呂に浸かっているという最悪な状況。
そしてついに、お風呂場の扉が動く。
(・・・まずい。・・・・・・終わった)
そう思ってギュっと目を閉じた。
____が
「よォ、なーに優雅に風呂はいってんだ?オメェは」
『・・・え。・・・・・・は、春千夜』
まさかの扉から顔を出したのは、ここ最近で最も私の頭を支配している男であろう春千夜であった。
『・・・は。えっ?・・・まって!?なにしてんの変態!出てってよ!!!』
1人で入ってたものだからバスタオルも何も無い。泡風呂と入浴剤で見えないのだけが救いだ。
「あ"?裸どころか隅々まで全部見て触ってんだろうがァ、今更恥ずかしがってんの?かわいいねェチャンは」
『そうじゃない!!なんで鍵かけてあったのに・・・!!』
「スペアキー貰ってきた」
・・・・・・いや、何のための部屋の鍵!?!?
・・・どいつもこいつも!!