第7章 休日(※)
夢主side
沢山意地を張っても優しくしてくれた春千夜が冷たい声をしていて、それが消えたくなるくらい悲しくて。
なんでこんなに素直になれないんだろう、自分が嫌いで仕方ない。
こんな女、誰だって嫌に決まってる。可愛げ無いとはその通りだ。
・・・泣きたくないのに、涙が溢れてきて。
春千夜にバレたくないのに、止まることなく零れてしまう。
「・・・なんで泣いてんの」
きっと普段なら撫でてくれる手も、触れてくれなくて。
嫌われちゃったかもしれないって頭がおかしくなりそうだった。
『・・・あ、遊びたいんなら関わんないで、なんで私に構うの。・・・もう、嫌だ、そういうの全部嫌、何も聞きたくない、お願いだから
・・・もう、どっかいって』
訳が分からなくなっていた。言葉がまとまんなくて。
涙も止まらなくて、感情が収まらなくて。
こんな事言いたいんじゃないのに、こんなはずじゃなかったのに。
春千夜の声を聞くのすら怖くて、耳を抑えて俯いていた。
もう、このまま目を開けたら彼はいないかもしれない。
せっかく会えたのに、一緒にいたかったのに。
『・・・う、うっ・・・ぐすっ・・・』
嗚咽も止まらなくて息が苦しい。呼吸も乱れてきてどうにかなりそうだった。
いっそ、このまましんじゃいたい。
そう思った時、両腕が優しく掴まれてゆっくり降ろされた。
「あのな、それでどっかいったらオマエは余計泣くんだろ?分かんだよそんくらい。
・・・わかったから、泣くな」
優しく頭を撫でられて、背中を撫でられて、呼吸が落ち着いた。
酷い事いったのに。なんでこんな優しいの。
余計に涙が止まらなくて苦しかった。
好きな人を困らせる事しかできない、頭では分かってても感情が追いつかない。
なんで私は、わざと突き放そうとしてしまうんだろう。
『・・・う、むり・・・ほんとに、むり・・・』
「だからァなーにがだよ、ハッキリ言えって。何が不満?キス?オマエがいきなり怒った理由は?なんで泣いてんの」
答えられない私でも1つ1つ聞いてくれる。
・・・優しくて、胸が締め付けられるみたいだ。