第7章 休日(※)
夢主side
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なんだか身体が温かい。ぽかぽかする。
そして私の大好きな香り。・・・なんだっけ、この匂い。
『・・・ん、』
「・・・起きたかよ」
思い出した、これは春千夜の匂い。そして春千夜の声がする。
えっ、と思って薄く目を開けると目の前に綺麗な顔があった。
「よう、酒雑魚チャン。またオレに持ち帰られちゃったなァ?」
『・・・えっ。えっ、な、なんで春千夜が・・・!』
寝起きで整理ができない頭。
少ししてベットに横になっているのだと気づく。
バッと起き上がるとズキズキする頭の痛み。・・・お酒のせいか。
「銀髪野郎がテメェが酔い潰れたもんで迎えに行くって言うからよ、代わりにオレがお持ち帰りしたってワケ。」
『・・・え、えと。・・・ありがとう?』
よく見るとここは自分の家、服は着ているしまだ深夜。本当にただ送ってくれたのか。
『・・・でも、なんでまだ家いるの?夜遅いからそのまま戻ってよかったのに』
「あ"ァ?ふざけんな、オマエが帰んなっていったんだろうが!あんなに可愛くしがみついて来たのになんも覚えてねェの」
思わず顔に熱が溜まる。・・・嘘、そんな失態を!?
・・・全く覚えていない。酒癖悪いとはこの事か。
返す言葉もなくワタワタしているとハァっとため息をついた彼はそのまま起き上がりリビングへと向かっていった。
・・・めちゃくちゃ面倒な女じゃないか。最悪だ。
仕事終わりの彼の前で泥酔していた上に、送ってもらっときながら帰るなだなんて、ドン引きされたかもしれない。
『・・・あ、ご、ごめ』
「とりあえず、水飲め」
飲め、と言いながら何故か自分で水を口に含む春千夜。
そこはくれる流れじゃないのか、と思っているとグイッと顎を持ち上げられ、そのまま唇を塞がれた。
『んっ!・・・んぅ』
思わず閉じてしまった口も優しくこじ開けられ、そのまま水が流れ込んできた。
く、口移し・・・!?・・・・・・やっぱコイツ、慣れてる!!!
そんな事を考える余裕も、すぐ無くなってしまうのだけれど。