第1章 組織の女
梵天side
_______とある会議室にて
九「そろそろ取引相手が着く時間だ、お前ら準備したんだろうな」
蘭「楽しみだなぁ?イかれた暗殺者共かぁ」
竜「いくらターゲットが同じだとはいえあんな正体不明の組織相手にねぇ」
鶴「目的を果たす為ならどんな駒でも利用するんだろ。・・・っと、おい三途。・・・キメすぎてんじゃねぇぞ」
三「あァ?うっせェよ。誰が来んのか知らねェーけどボスの指示がなかったら来た瞬間に殺っちまってたかもなァ」
珍しい来客にピリピリしている彼等は梵天の幹部達。大蛇という組織と存在は、梵天からしても謎は多いのだ。直接取引に応じるのはどちらもレアなケースである。
そこに1人、壁一面に続く大きな窓の前で外を眺めている男。
彼こそが梵天の首領、佐野万次郎。
万「・・・・・・相手の詳細は」
九「はい。今回の取引ではターゲットから情報を聞き出す役としてハニートラップを専門とした女、その他組織の部下を用意するとの事です。我々には情報を提供する代わりに暗殺の任務も自分達が行いたいと____」
ハニトラなんて現代では聞かないような話。実際に使えるのかどうかは半信半疑。梵天からすれば今回引き受けたのも興味本位のようなものである。
闇の世界でも咲き続ける一輪の花。一体どのような女なのか。
どちらも非道な組織である事に変わりは無い、取引が成立しなければその場で殺し合いでも始めるだろう。
蘭「使えなそうな奴らだったら女だけ貰っときてぇなぁ」
竜「俺、つまんねぇ女は無理」
九「・・・くだらねぇ会話はやめろ、女だろうがそいつも殺し屋だ。お前らが持ち帰ってくるような女とは違う。ただモンじゃねぇだろ」
三「ヒヒッ、そいつァ楽しみだなぁ?ボスのお気に召さなかったら速攻死体(スクラップ)にすっからよォ!!」
血の気の多い男達、これから来る取引先をバカにしているような口振り。
そしてまもなく、彼女達はアジトへと到着する
日本の最大組織と日本の秘密組織
吉と出るか凶と出るか、それも彼女の実力次第である