第6章 日常の変化(※)
夢主side
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「オマエってさ、クソ見栄っ張りだよな」
『え』
行為を終えてヘトヘトで動けない私といつもと変わらない様子の春千夜。
彼の腕枕で寝転んでいると飛んでくる唐突な悪口。
さっきまでの甘々な彼はどこへ?
春千夜は私の髪をいじりながら何食わぬ顔で話し続けた。
「初めて会った時はうぜぇくらいツンケンした女だったのに中身はただのガキだろ?あとすぐ顔に出るよなァ」
『なっ・・・!どこがガキよ!春千夜みたいな男を扱い慣れてないだけでいつもの私はもっと・・・こう、凄いし・・』
「へぇ、凄い?そーりゃ楽しみなこったァ」
ケラケラ笑いながらバカにしてくる春千夜。
悔しいがここで言い返しても思うツボになるんだと学んだ。
『・・・・・・私、そんなにわかりやすい顔してる?』
「なんであの仕事が出来てんのか謎なくらいな」
そんなに!?
そこまで顔に出しちゃってた瞬間なんてあった・・・?思い返しても自分ではわからない、なんならポーカーフェイスには自信があったけど。
・・・といっても、理由は少しわかっている。
春千夜の前だと私は上手く自分のことを作れない。予想できない事ばかりしてくる彼といると何故だか冷静でいられないのだ。
春千夜といると今まで知らなかった感情ばかり込み上げてくる。
今だってそう、抱かれる前よりも今の方がなんだか胸が苦しい。
嫌だった訳じゃない、むしろあんなに理性が飛ぶくらい気持ち良くさせられたのは初めてだった。
『ねえ、私の事なんで抱いたの』
__定期的にくる自分のめんどくさい女のターン
「抱かれたそうな顔してたから」
・・・なにそれ。抱きたくて抱いたんじゃないの?私がそういう顔してなかったら別に何もしなかったって?
でも、春千夜はいつも平然としているし余裕そうで1歩前にいる感じ。
いつだって転がされてるのは私の方。
「まぁ、会った時点でオレは帰す気ゼロだったよ」
『・・・うそ』
「嘘じゃねーって、どいつもこいつもつまんねェから帰ろうとしてた時にがいたんだよ」