第8章 気になるあの子は
シャンクス side
おかしい…。
「はなちゃん!こっちビール2つ追加ねぇ!」
「はぁい!」
おかしい…!
「花子ちゃん、注文よろしく!」
「今いきま~す!」
おかしいだろうっ?!
「お頭…見過ぎだ。」
「!ベック。」
くるくると店を動き回る花子を俺は一喜一憂見逃さずに目で追っていると、ベックが呆れた顔をしていた。
「そんなに見てたら花子に穴が開いちまうぞ。」
「見つめてるって言うか、睨み付けてるな!」
「何かあったのか?」
暫くこの島を拠点にする事にした俺達は今日もジルさんの店に向かった。花子とあんな事があって少し面倒に思ったが、当の本人はあの事等忘れましたと言わんばかりに普通の態度。
「ベック…普通は俺と寝たら自慢したくなるだろ?」
「何言ってんだ、あんた…。」
「まぁ、腐っても赤髪海賊団の船長だからな!」
「腐っても!」
「うるせぇっ!」
腐ってもは余計だっ!心底呆れた顔をするベックとホンゴウに、俺を揶揄するヤソップとルウ。そうだよな?!普通は俺と寝たら何かしら態度に出すよな!?…なのに。
「何であんなに普通なんだよっ!?」
「本当にどうしたんだ、お頭…。」
自分で言うのも何だが俺はモテる。赤髪海賊団の船長と言う肩書きもあるから飲み屋に行くと俺と寝たがる女は多い。それは俺と寝たとなると飲み屋の女にとっては箔が付くし、本気で俺の女になりたがる奴もいる。
「何だよ、お頭~!もしかして花子と寝たのか?」
「…。」
「…え?マジ?」
「おいおい、お頭…。」
「流石にそれはやべぇだろう…。」
うっせぇなっ!そんな事俺が1番分かってんだよ!?だが、仕方ねぇだろ?あん時の花子。
ーやぁっ…!シャンクスさんっ…!ー
滅茶苦茶可愛かったんだからよ!?今も勿論可愛いがあの時は何と言うか、俺しかいないんだって言う守ってやりたくなる様なそんな感じがあった。
「花子~!ちょっとこっち来~い!」
「ヤソップ?!」
「そんなに気になるんだったら直接聞けばいいだろ?」
花子との事を思い出していると、あろうことかヤソップの奴が花子を呼びつけやがった!