第36章 新たな仲間、ポジション変更?
いざ、ジンベエの加入を祝して乾杯といこうとルフィが音頭を取っていると、切迫した錦えもんの声が聞こえた。目の前を凄い勢いで横切るポーラータング号を見つめ、何事かと困惑する。
「何?!皆、凄い気迫!」
「この砦を制圧した事で皆の士気が高まったみたいね。」
理由はどうであれ難攻不落の砦を制圧した事により侍達の士気は上がりに上がっていた。このまま鬼ヶ島へ上陸しそうな勢いの彼等をルフィは無言で見つめていた。
「…どう言うつもりだ?ルフィ。」
無言でジョッキを床に叩き付けるルフィにゾロはニヤリと笑みを浮かべる。早いとこ乾杯をして自分達も追い掛けないとと急かすナミとウソップをよそに彼は止めだと言い放つ。
「あいつ等とやろう!」
「「はぁっ?!」」
「宴も!乾杯も!」
カイドウも、オロチも、ビッグ・マムも全員ぶっ飛ばして今までで1番大きな宴をやろうと豪語するルフィに、ナミとウソップは頭を抱える。また勝手な事を言い出したが今に始まった事ではない。それより今回の主役のジンベエの意見はどうなのかとロビンが尋ねた。
「うん…わしの答えは決まっとる!」
ジンベエが大きくジョッキを振り上げたと同時に全員がジョッキを床に叩き付けた。
「「「乗ったぁーっ!!」」」
「行くぞー!お前等ぁー!侍達に続けぇー!!」
ーーーーーー
砦を越え鬼ヶ島を目指す侍達の目は闘志に燃え上がっていた。ルフィ達が切り開いたこの機を絶対に無駄にはしないと。
「光月の侍よっ!忠義に燃ゆるモノノフ達よっ!我等に続けぇー!!」
錦えもんを筆頭に侍達が一斉に刀を抜く。ずっとこの時を待っていた。主の愛したこの国を取り戻す為…主の悲願を果たすこの時をずっと…。
「突入せよぉー!!」
「「「うおぉおおぉーっ!!」」」
雄叫びを上げる彼等の姿はまさに"ワノ国"の武士(もののふ)。船を走らせ鬼ヶ島に向かう彼等の先頭にはおでんの姿があった…。
(侍っ!カッケェー!!)
(…おい、ところで花子はどうするつもりだ。)
(キャプテン…今は水差さない方がいいですよ…。)
(…チッ!)