第7章 この想いに終止符を
ロー side
【ロー君へ
まず、一言言わせて下さい。
遊びだったら遊びって初めに言ってよ!本気にした私が馬鹿みたいじゃない!
ロー君の馬鹿!イケメン!高身長!
私、本当にロー君の事大好きだったよ。でも、ロー君はそうじゃなくて今は本当に大切な子を見付けたんだね。
凄く悲しいし寂しいけど…やっぱりロー君の事が好きだから…幸せになって欲しいから…。だから、私は船を降ります。
ネックレス、凄く嬉しかった。本当は持って行きたかったけど、それを見るとロー君の事思い出して辛いから置いて行きます。捨てるなり、売るなりしてください。
あっ!後、私の服も申し訳無いけど処分しといてください。
じゃあね、ロー君。ミラちゃんとお幸せに。
大好きだったよ。ばいばい…。
花子】
「…。」
「キャプテン?」
花子からの手紙に俺は頭が追い付かず呆然と立ち尽くしていた。遊びとは何だ?俺が好きなのはお前だ。まずミラと幸せにとはどう言う事だ?
「…お言葉ですが、キャプテン。」
「…何だ。」
「キャプテンがミラに対して何にも思っていないのは見てて分かります。でも最近のキャプテンは何かとミラに対して構い過ぎな所がありましたよ。」
それはあいつが…ミラが…。
(妹に似ていたから…。)
「最近、花子と2人の時間はありましたか?夜は何て言ったらいくらキャプテンでも殴りますよ。」
「…。」
確かに最近はミラと過ごす事が多かったかもしれねぇ。あいつが俺の後を追う度に幼い頃のラミを思い出し構ってやりたくなった。
「正直に言うと私、花子が船を降りようとしていたのは知ってました。」
「何?何故止めなかった!」
私に当たらないでくださいと睨み付ける俺を心底呆れた顔でイッカクは見つめる。
「花子、悩んでましたよ。自分はキャプテンに必要とされているのかって…。あんな悲しそうな顔されたら…止められる訳無いじゃないですか!」
「そんな事…。」
「言わないと分からない事もありますよ。特に最近のキャプテンは引く程あの子にベッタリでしたから。」
俺はそんなにもあいつを不安にさせていたのか?俺の側を離れたくなる程、心を痛めていたのか?
ーじゃあね!ー
「っ!」
頭に浮かぶのは最後に見た悲しそうな花子の笑顔だった。