第7章 この想いに終止符を
【ハートの皆さんへ
お金と言う薄っぺらい繋がりだと知ったので船を降ります。
イッカクへ
こんな形になっちゃって、ごめんね…。今思えばイッカクは全部知ってて私が傷付かない様に守ってくれていたんだね。ありがとう。離れていてもイッカクは私の大切なお友達だよ!大好き!
ベポへ
こんな糞みたいな人達に染まらずいつまでも純粋でいてね。大好きだよ!
じゃあね、ファッキン糞野郎共!皆のなんか腐り落ちちゃえっ!
花子】
「「「いや、口悪っ?!」」」
「そこじゃ無いでしょっ!?」
イッカクから渡された手紙を開くと彼女からは想像も付かない罵詈雑言が綴られており、驚きの余り固まるロー。その内容にクルー達は思わずツッコミを入れる。
「何だ?金の繋がりって…?」
「…もしかして花子…あんた達が下らない賭けをしてた事知ってたんじゃないの?」
「「「…。」」」
イッカクの蔑む様な視線を受けながらクルー達はピシリと固まる。
「いやいや…それはねぇよ!」
「そうだぜ!だって花子の前でそんな話…。」
「…もしかしてキッチンで話していた内容、花子聞いていたんじゃねぇか?」
「「「?!」」」
ポツリと呟かれたペンギンの言葉に皆サァッと顔を真っ青する。
「どどどっどうする?!」
「あああっ慌てるなっ!ここは1度「…おい。」
「「「はいっ!?」」」
慌てふためくクルー達にローの声が響く。低く地の底から這い出る様な声に彼等は身体を震わせ背筋をピンッと伸ばした。
「今すぐあの馬鹿を探せ。…いいか、引き摺ってでも連れてこい。」
「「「ア…アイアイ!キャプテン!」」」
どす黒く淀んだオーラを身に纏い静かに言い放つローに、あ…完全にキレてると思ったクルー達は蜘蛛の子を散らした様に船から飛び出した。
「…チッ。」
「キャプテン…これ。」
「あ?」
舌打ちをし顔を歪めるローにイッカクはある物を差し出す。彼女の手には【ロー君へ】と綴られた手紙と、彼が花子に送ったネックレスが握られていた。