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貞操観念低めな子が色んな感情をぶつけられる

第7章 この想いに終止符を


ローは今非常に苛立っていた。ミラの二日酔いにより花子と2人っきりになれず…まぁそれは本人がかって出たのでさした理由にはならないが…。市場に行きたいと行った花子がまだ帰って来ないのだ。

「「「キャプテ~ン!」」」

「見付かったか?」

「まだ見付かりません!」

「くそっ!何処に行きやがったっ!」

イライラと貧乏揺すりをするロー。そんな彼にクルー達もビクビクと怯えているが、ここで1つ問題がある。

「あの~…キャプテン。花子の門限は何時でしたっけ?」

「18時だ。」

「…今17時ですよ?!」

そう、花子に言い渡した門限は18時。現在は17時を少し過ぎた辺りにある。まだ1時間も余裕があると言うのにローは花子が帰ってこないとクルーを駆り出したのだ。

「2時間もありゃ充分だろう。」

「いやいや…流石に短過ぎですって?!」

「花子も女の子なんですから色々と買いたい物もあるでしょう…。」

呆れるペンギンに項垂れるクルー達。そんな事はお構い無しにさっさと捕まえて来いとせっつくローにイッカクが慌てた様子で駆け寄ってきた。

「キャプテン!大変です!」

ーーーーーー
花子 side


船に揺られ静かに波打つ海を私は見つめていた。突然船に乗せてくれと言うと怪訝そうな船員だったが、私の気迫に押されてか船長に話を付けてくれた。

(良い人達で良かったなぁ…。)

お金は払うと言ったのにその船長さんは何かを察したのか無条件で船に乗る事を了承してくれた。

「島…もう見えなくなっちゃったな…。」

島を出た時はまだ明るかったのに、今はもう辺りは真っ暗で聞こえる波の音に寂しさが募る。

(ロー君…。)

あれを見たら驚くかな?それもと良かったって安心するかな?優しい貴方だからきっと申し訳無さそうにしているんだろうね…。

「ロー君…ろーくんっ…!」

自分で決めたのに…なのに…涙が止まらないよ…。

(だって…まだこんなにも…。)

貴方が大好きだから…。


(何だ…これは…!?)

(キャプテン!どうしたんですか?)

(花子?花子は何処?)

(っ!お前等!あの馬鹿探せっ!)

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