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貞操観念低めな子が色んな感情をぶつけられる

第35章 決戦の時


花子 side


ーいいか!変な事されたらぶっ飛ばすんだぞ!ー

ーわぁ〜ん!花子が汚される〜!ー

オロチの所に行く事を最後まで嫌がってたペー君とうるティちゃん。何故か他の人達もいい顔はしなかったけど最後はカイドウの一声で渋々首を縦に振った。

「オロチ将軍のおな〜り〜!」

狂死郎さんの声が聞こえお座敷に正座していた私は頭を下げた。襖が開く音が聞こえ流石は腐っても将軍、堂々とした足取りで私の横を横切っていった。

「面を上げい!」

偉そうな声が癇に障るけど私は狂死郎さんに教わった通りゆっくりと顔を上げた。

(マ〜ジ〜かぁ〜…。)

何と言うか…実に残念だ…。そりゃあ、カイドウと手組んでおでんさんを死に追いやった人だから期待はしなかったけど…。ちょっとは期待するじゃん!顔だけでも馬に乗って海岸を走り抜ける某暴れる将軍様みたいにカッコイイんじゃないかって!

「名を名乗れ!」

「…。」

「…花子殿。」

「ハッ…!お初にお目にかかります。花子と申します。」

危ない危ない…違う世界に飛んでたわ…。慌てて頭を下げる私にオロチは満足そうに鼻を鳴らす。

「ほう…小紫程ではないがなかなか可愛い奴じゃ。」

派手な装いに大きな顔。頭には将軍だからか王冠がちょこんと乗っている。蛇みたいな目をぎょろりとさせ下から上まで舐め回すかの様に私を品定めしている。

「…私の様な者、傾国の美女と謳われた小紫太夫には足元にも及びません。月とスッポンでございます。」

「謙遜しおって、初い奴じゃ!」

近う寄れと時代劇でしか聞いたことない台詞を耳にしオロチの側に行けばぐいっと腕を引っ張られ肩を抱かれた。

「可愛いのぉ〜♡わしの側室にしてやろうか。」

「…そんな、勿体無いお言葉でございます。」

大金積まれてもならんわっ!いやらしく私の肩や腰を撫で回すオロチに悪寒が走るが私はぐっと堪え彼の胸にしなだれ込む。

「オロチ様、明日は火祭りの日でございますね。」

「そうじゃ!愚かな赤鞘の侍共が討ち入りの計画を立てておる様じゃがわしにはお見通しじゃ!」

カン十郎さんから討ち入りの事を聞いたオロチは彼等の作戦を阻止しようとしているみたい。…だったら。

「…オロチ様、少し私と遊びませんか?」

あんたの思い通りになんか絶対にさせないんだから!

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