第33章 ボスとのご対面
えびす町でサンジ達と合流したローはベポ達が百獣海賊団に捕まったと知り助けに向かおうとする。しかし、敵の罠である事は明白。一先ず話し合おうと宥めるサンジにしのぶがローを睨み付けた。
「打倒オロチの同志達が次々と捕まっている…あんたんとこのクルーがヘマした途端にねっ!」
「っ!…何だとぉっ!」
「あの熊公達が…作戦を喋ったに決まってるじゃないっ!」
しのぶの勢いに一瞬怯むも仲間を侮辱されたとなればローも黙ってはいられない。
「ベポ達は喋るぐらいなら死ぬっ!見縊るなっ!」
「じゃあ…あんた達が連れて来た花子って女が喋ったのね!」
「花子はそんな奴じゃねぇっ!」
「おかしいと思っていたのよ!カイドウの取引相手の女が一緒にいるなんて。…元々、その女はカイドウの手先だったんじゃないのっ!?」
「っ!もう1度言ってみろっ!」
花子、そしてベポ達が捕まってから花の都では錦えもんが用意した図案が話題となっている。ドフラミンゴはカイドウと繋がっていた。同志集めの任務、そして彼の元にいた花子を疑うのは仕方の無い事。
「あいつがっ…花子がどんな思いでドフラミンゴの所にいたと思ってんだっ!?」
大切な人達を人質に取られ、自由も奪われ…2年間、不安と恐怖に耐えてきた花子を思うと、ローはしのぶの言葉が許せなかった。
「2人共、冷静になれっ!」
「お前には言われたくないっ!黒足屋!」
睨み合う2人をサンジが止めるが耳に入る事はない。何故なら彼はこの一大事に自分の夢と欲望のままに女湯を覗きに行ったのだから。
「仲間を…なかまを疑ってはいけない…!」
「あんたが1番信用出来ないのよっ!」
「どう殴られたらそうなるんだぁ?人の顔は…。」
覗きをした事がナミにバレ、彼女から手酷い仕置きを受けたサンジの顔は見るも無惨に腫れ上がり原型を留めていなかった。
「逃げる気なのっ!?捕まった奴は消しなさいよっ!口封じよっ!」
「…何だとぉっ!?」
空き家を出て行こうとするローにしのぶが追い打ちをかける。仲間を…花子を切り捨てろ無情にも言い放つ彼女の言葉にローは額に青筋を立て睨み付けた。