第33章 ボスとのご対面
ロー side
花子…無事でいるか?傷付いてねぇか?不安で1人で泣いてねぇか?
ーロー君…。ー
お前は…いつも俺の心を掻き乱して…俺の腕を擦り抜けて行っちまうな…。
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「へへっ!いいんですよ〜気にしなくて〜。空き家などいくらでも使ってくださいよ〜!ゾロ十郎の若旦那のお友達ならいくらでも〜!ははっ!」
えびす町に場所を移した俺達はそこでトの康と言う男と出会った。何でもロロノア屋と行動を共にしていたらしいが、奴は刀を盗まれたと何処かに飛び出して行ったらしい。
「迷って帰って来れなくなった線が強いな…。」
「まったく…。」
こいつ等、本当によく今まで無事に航海出来てたな。自分勝手な船長、すぐ迷子になるクルー。今も黒足屋の奴の姿が見えねぇ。自由過ぎるだろ…。
「それで…黒足屋の奴は何故さっきからいねぇ?」
「ん?そう言やぁ、ずっと〜…あぁっ!?」
辺りを見渡し黒足屋を探す鼻屋は何かを思い出した様に声を上げる。花の都の時からずっと上の空だったな。レイドスーツを見つめ頻りに湯屋の場所を聞いていたが…。
「あいつ…!まさか…早速っ…!」
あの野郎!花子が危ねぇって時に何してやがるんだっ!?
(今度こそチクってやるっ!)
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サンジ side
あぁ…!俺はもう死んでもいいっ!ナミさんの幸せパンチを拝む事が出来た俺はまさに今、天にも登る気持ちだっ♡
「サンジ君、これって?」
「話せば長くなる!」
湯屋に潜入出来た俺だったが運悪くホーキンスとドレークと鉢合わせになり、レイドスーツの力でナミさん、ロビンちゃん、しのぶちゃんを抱え空に飛び立った。
「えびす町に向かう!ウソップ達も一緒だ。しかし、足のマークが知られたのはマズいな…。」
出血により若干フラフラするが問題無い。そんな事より湯屋に来る前に厄介な情報を耳にした。
「ベポ達が捕まった様だ。」
「「えっ?!」」
百獣海賊団の奴等、仲間を餌にトラ男を引き摺り出すつもりらしい。何だかんだ言って仲間を大切に思っているあいつの事だ。必ず助けに行くだろう。
「後、もう1つ…最悪な事態となった。」
「他に何があるのよ?!」
「花子ちゃんが…カイドウに捕まった…。」
ーお帰りなさいっ…!ー
今度こそ…君を守ると誓ったのに…。