第32章 デジャブ?
「花子がいなくなった…だとっ!?」
「おおお落ち着けっトラ男!?」
「落ち着いてられるかっ!?」
花子の元を訪れたローだったが彼女は不在。仕事にでも行っているのだろうと戻って来るまで家で待っていたが、待てど暮らせど花子は戻って来なかった。不審に思いサンジの店に向かったところ冒頭に戻る。
「あいつかいなくなって、どれくらい経つっ!?」
「最後に会ったのが3日前になるな。」
「3日だぁっ!?何で今まで気付かなかった!?」
「いや、俺等も毎日会ってる訳じゃねぇよっ?!」
1度、状況を整理しようと花子の家で緊急会議を開くロー、サンジ、ウソップ、フランキーにロビン。2日前にサンジが花子を訪ねた時も彼女はおらず、家も荒らされた形跡は無かった。
「くそっ!あいつは定期的に姿を消さなきゃ気がすまねぇ呪いにでもかかってんのかっ…!」
「取り敢えず、最後に誰か花子を見てねぇか聞いてみるか。幸いあいつもここじゃ少しは顔が利く。」
「俺も任務をしながら聞いてみるからよ。」
「ふざけんな!花子を探しながらやれ!」
「んな無茶な…。」
同志集めはどうしたと呆れた顔をするウソップだったが今のローに何を言っても無意味だろう。
「…兎に角、今は動かず情報を集めるのが上策だ。」
「てめぇっ!何を悠長なっ「今、俺達が動けば彼女を危険に晒すかもしれねぇだろっ!」
胸倉を掴み捲し立てるローにサンジが声を上げる。今、下手に動けば花子と自分達が仲間である事がバレてしまう。そうなれば敵は情報聞き出そうと彼女を捕らえようとするだろう。
「っ!取り敢えず、花子を探し出すのが最優先だ!何か分かったら報告しろ。」
「あっ!おい、トラ男!」
「…放っておけ。」
大きな舌打ちをし顔を歪めたローは家を足早に出ていってしまった。
「っとに、あいつは花子の事になると余裕ねぇな…。」
「…それよりサン五郎。お前よく冷静でいられたな。」
いつもの彼ならローと一緒に一目散に花子を探しに行きそうなものだが…。
「…冷静な訳ねぇだろ。」
「サン五郎…。」
「俺だって今すぐに探しにいきてぇよ…。」
ギリッと歯を食い縛りサンジは必死に悔しさを耐え辛そうな表情をしていた。