第32章 デジャブ?
花子 side
お仕事が一段落付きサンジ君のお蕎麦を食べにお店に向かった。彼のお店は相変わらずの人気店で今日も行列が出来ている。
(分かるよぉ~!サンジ君のご飯は美味しいもんね!)
この間、うちに泊まりに来た時も朝ご飯を作ってくれて、同じ食材なのに彼が作ると100倍も1000倍も美味しく感じる!
「こ~んに~ち…は?」
いつもの様に顔を覗かせたらお店の側にロビンちゃん、ウソップ君、フランキーさんがいた。何か、3人がそこにいるのもうデフォルトみたい。
「え?何かあったの?」
何か紙を見ている彼等の顔に首を傾げる。いや、だって、サンジ君もウソップ君もフランキーさんもすんごい顔してんだもん!?顔をひしゃげて…控え目に言ってすんごいぶちゃいく!てか、ロビンちゃんも変顔出来たんだね…?!
「あ…花子ちゃん!いらっしゃい!」
「どうしたの?」
折角のイケメンが台無しだよと、言うとサンジ君は苦笑いしながら私に持っていた紙を見せてくれた。
「?!」
「お前もそんな顔出来たんだな…。」
「そんな花子ちゃんもキュートだよぉ~♡」
いや、そんな顔にもなるでしょ?!後、サンジ君ありがとう!差し出された紙を見て私もぶちゃいく顔になった。
「何でルフィ君が?!」
「多分、あの時だな…。」
紙にはルフィ君の顔が載っていた。しかも、罪人として兎丼って国に投獄されていると記されている。サンジ君が言うには彼等が"ワノ国"に着いた時、黒雲が空を覆いルフィ君がそれに向かって飛び出して行っちゃったらしい。
「そこに…カイドウがいたんだ。」
「えっ…?!じゃあ、ルフィ君は…。」
カイドウと戦ったルフィ君はその強大な力を前に歯が立たなかったと言う。あんなに強いルフィ君が…?
「俺達がこの国にいる事はカイドウの耳にも入っているだろうよ。」
「ルフィ君…大丈夫かな?」
「生きてはいるだろうが…問題は俺達だ。」
私達がこの国にいる事が分かればきっとカイドウは私達を探しにくる筈。同志探しも厳しくなる…。
「取り敢えず俺達は今まで通りに自分の任務に専念するぞ。」
「ルフィなら大丈夫さ。あいつがそう簡単にくたばる筈ねぇ。」
「うん…。」
落ち込んでても何も変わらないし、ルフィ君が戻って来るまで私は私の出来る事をやるだけね!