第31章 おかえり…ただいま
ルフィの後先考えない行動により1度は彼と離れ離れになったサンジ達だったが、九里にあるおでん城跡地でルフィ、ロー、錦えもん達と合流出来た。
「極秘の内に情報を集め計画的に大将の首を取る!時は2週間後、【火祭りの夜】カイドウの住む"鬼ヶ島"へ討ち入りを決行致すっ!」
決戦の地は"鬼ヶ島"と呼ばれるカイドウと百獣海賊団の本拠地。討ち入りの日を図案した紙を錦えもんが懐から取り出す。
「火祭りの日、夕刻酉2つ、場所は"刃武港"!【火】の【鳥2羽】に【ハブ】!…そして反乱の意志【逆三日月】!」
酉2つとは夕刻5時半から6時。【左足に月の印】こそ反乱の意志。1人でも多くの同志を集める為、その印を持つ者にこの札を渡し回る必要がある。
「その任務を都にてゾロ殿、ウソップ殿、そして花子殿に任せておるのだ!」
「おいおい!花子ちゃんにそんな危険な事させてんのかっ!?」
ゾロやウソップならともかく、何故彼女にもそんな事をさせているのかと、サンジは目を怒らせ錦えもんに声を上げた。
「花子殿は薬屋として都に潜伏しておる。薬師なら足首を見るのは簡単であろう。評判は耳にしておる。」
自分も世話になったと胸を張る錦えもんに、お前が威張るなとでも言う様にローが顔を顰める。
「更には"鬼ヶ島"に上陸後、道に迷わぬ様かつてカイドウの屋敷を設計した棟梁から【屋敷図】を入手すべく、フランキー殿に弟子入りして貰っており…!オロチの軍勢の動向を正確に把握する為、ロビン殿は【芸者】となり座敷からオロチへの接近を試みて貰っておる所!こちらも評判と聞いておる!」
サンジ達にも任務を遂行して貰いたいと伝え、早速装いを変える為に錦えもんが彼等に葉を手渡す。
「ゆくぞ!"フクフクの術"っ!ドロン!」
錦えもんの能力により、ナミは露出の激しいくの一、チョッパーは忍者、サンジは町人、キャロットは町娘、そして何故かブルックは落武者と言う姿に変わった。
(ナミすわぁ~ん♡最高~♡)
(ちょっと!これ、本当にくの一?!)
(ハッ…!もしかして花子ちゃんもっ!?)
(…期待を裏切る様で悪いが、花子は普通の格好だ。)