第27章 真実
ぎゃいぎゃいと騒ぐルフィ達は放っておきロビンはふとネコマムシ達に疑問を投げ掛けた。
「それにしてもあなた達はどうしてポーネグリフやスカイオルカについて詳しいの?」
「あ~…それは…。」
「苦しゅうない!この者達に隠し事はいらぬ!何でも話すがよいぞ!」
「なぁにが苦しゅうないだ!偉そうに!」
目を泳がせ口籠る錦えもんの態度に何か隠している事は明らかだ。フスンッと胸を張り言い放つモモの助の態度が気に食わなかったのか、ルフィが悪態を付き2人の喧嘩が始まる。
「もう…モモ君、おいで?」
「花子~!ルフィが乱暴するぅ~!」
「何だよっ花子!モモの味方すんのか!?」
「味方とかじゃなくて…。」
話が進まないんだよと、胸に飛び込んできたモモの助の頭を撫で、キィーッと歯を剥き出しにして怒るルフィを宥める。
「…実は"ワノ国"光月の家系ゆうがは実は代々石を切り出し加工する石工の一族。今なお高い技術力を持っちゅうがじゃ。つまり8百年前の大昔、その光月一族の腕で造られた壊せぬ書物…それがポーネグリフぜよ!」
「世界中に散らばるポーネグリフを作った一族…それが光月一族なのね。」
じゃあ、錦えもん達もこの文字が分かるのか?と尋ねるウソップに錦えもんは分からないと力強く言い放つ。それは後世に伝えられていないと。
「伝えられていたのは古代文字の読み書きだけだ。この文字を読めるのは史朗殿とおでん様のみ!しかしそれもモモの助様に伝承される前におでん様の代で途絶えてしまった…。」
「シロウって誰だ?」
「おでん様の弟君で、我等のもう1人の主でござる。」
「その事なのだが…どうやら花子は史郎殿の孫にあたるらしい。」
イヌアラシの言葉に錦えもん、カン十郎、雷ぞう、ネコマムシは目を見開き、物凄い速さで花子に詰め寄った。
「花子殿!史朗殿のお孫様とはまことかっ?!」
「う、うん…多分。」
「確かによく見たら面影が残っちょるぜよ!」
「このふてぶてしい目元なんか、そっくりでござる!」
「…ぶつよ。」
「史朗殿のお孫様にお会い出来るとはっ…!」
くうぅ…!と男泣きを始める4人に花子は顔を引き攣らせる。状況の掴めていないルフィ達は首を傾げる、涙を拭った錦えもんはゆっくりと語り出す。