第27章 真実
解読を終えたナミとロビンの頭にはある仮定が生まれた。ポーネグリフに記したものを元にある場所を示した海図が描けるというのだ。ネコマムシ曰く、赤い石板は"ロードポーネグリフ"と言って4つ存在している。それぞれある地点を指示し、地図上で4つの点を結んだ中心にあるのが最後の島"ラフテル"だと言うのだ。
「凄ぇっ!そこに最後の島が…!」
「いよいよか…!そこにあんのかな、もしくはねぇのか…【ワンピース】が!」
興奮が抑えられない様子のウソップとルフィ。早くサンジを連れ戻して探しに行こうと急かすルフィに、ウソップが何処にあるかも分からないのにどうやって探すのかと首根っこを掴む。
「ペコムズと"ホールケーキアイランド"へ向かうならあながち間違うちょらんぜよ!4つのロードポーネグリフの内、所在が分からんがは1つだけ…。」
1つは此処くじらの森。そして残り2つは四皇ビッグ・マムと四皇カイドウが1つずつ所持している。ルフィとフランキーは奪えばいいだけだと言うが、現実はそう簡単にはいかない。ネコマムシによるとポーネグリフ自体を奪うのは難しいが魚拓の様にその写しだけ手に入れれば良いと。四皇2人を相手にそれも出来るか疑問である。
「…そしてもう1つ。ポーネグリフを解読せず"ラフテル"へ行く方法がある。」
「何っ?!それはどんな方法だっ!?」
「それは限りなく不可能に近い。ポーネグリフを手に入れた方が懸命じゃきに。」
「教えてくれっ!四皇と戦わなくてすむなら、それに越した事はねぇっ!?」
「…お前、自分で言って恥ずかしくねぇか?」
余程、四皇とは戦いたく無いのだろう。涙を浮かべ懇願するウソップをゾロは呆れた顔をする。怖ぇもんは怖ぇんだっ!と声を荒げるウソップに対しネコマムシは何も言わずに煙管の煙を吐く。
「…スカイオルカ。」
「…やはり知っちょったか。」
「スカイオルカって…。」
「白き身体に星の輝きの様な黄金の瞳をしている巨大な鯱じゃ。」
「ん?コハクがどうしたんだ?」
キョトンとするルフィにネコマムシとイヌアラシはカッと目を見開く。
「ゆガラっ、スカイオルカを見たがか?!」
「見たっつうか、花子の友達だろ?」
「何とっ…?!」
信じられないものを見る様な視線が2人から突き刺さり、花子はきゅっと身体を強張らせる。