第27章 真実
これから雷ぞうに会いに行こうとしている時だったが、花子を置いてきてしまった事を思い出し、ルフィ達はネコマムシの療養所に向かう事にした。
「花子とはドフラミンゴの所にいたおなごでござるか?」
「えぇ、そうよ。ルフィ達と一緒にこの国にきたの。」
女と聞いて一瞬目を輝かせたモモの助だったが、相手はドフラミンゴの所にいた女。どんな凶悪な奴かと身震いするモモの助に錦えもんが優しく声をかける。
「大丈夫ですぞ、モモの助様。花子殿はとても心優しきおなごにございます。」
「そうよ、モモちゃん。それに仲間って言うよりかは捕まっていたって言う方が正解かもね。」
「…うむ!」
2人が言うなら安心かとまだ見ぬ花子にモモの助は心を踊らせていた。
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「お~い!花子~!」
「も~!突然、どっかに行っちゃったからビックリしたよぉ~!」
「!」
丸太に座りルフィ達に笑顔で手を振る花子の姿にモモの助は目を見開いた。数秒動かなくなったと思えば、目にも止まらぬ速さで彼女の元に飛び出した彼に首を傾げる。
「そなたがっ、花子殿でござるかっ!?」
「え?うん、そうだけど…君は?」
「拙者、光月モモの助と申す!」
「あぁ!ルフィ君達が言ってた錦えもんさんのお子さん?」
挨拶が出来て偉いねぇと、優しく頭を撫でる花子に顔を真っ赤にさせモモの助は彼女の手を取った。
「拙者のっ…妻になってはくれぬかっ!?」
「へ?」
「「何言っとるんだっ!?おどれはぁー!?」」
突然の求婚に花子は目を丸くさせ、ウソップや錦えもんは目を三角にして怒鳴る。花子の隣にいるローも何言ってんだこの餓鬼とでも言いたげに顔を顰めていた。
「拙者、必ずや立派な"ワノ国"の将軍になってみせるでござる!花子殿には拙者の正室になって欲しいでござる!」
「…むむ、これは玉の輿の予感?」
「「おい!」」
「もっ、モモの助様!流石に気が早うございます!」
「むっ!拙者は本気であるぞ!」
将軍との言葉に微かに花子の目の色が変わりゾロとローが口を挟む。冗談だと笑って済ましているが目がマジだった。すっかり熱を上げてしまったモモの助を落ち着かせるのは、少し時間がかかりそうだ。