第27章 真実
花子 side
ペドロさんに声を掛けられちゃってビックリして思わず心の声出ちゃったよ!隣に座るペドロさんを見つめ私はほうっ…と息を漏らす。
(格好いいなぁ…。)
少し厳つい顔立ち。落ち着いた声。ジャガーのミンクらしくその身体の模様で落ち着きがありながらもワイルドさがあって非常にいい!咥え煙草も様になっている。
「ゆガラは、ベポの仲間か?」
「うぅん、違うよ。」
「じゃあ、麦わらの?」
「それも違うかなぁ~。」
どちらかの仲間かって聞かれたらどっちでもない。じゃあ、何故一緒にいるんだって顔のペドロさんに私はその経緯を話した。
「…ゆガラも大変だったのだな。」
「そうでも無かったよ。」
心配してくれた皆には申し訳ないけど"ドレスローザ"での生活はそれほど酷いものではなかった。ずっと、ドフィが守ってくれたから…。
「実を言うと、ゆガラの事はサンジから少し聞いていた。」
「サンジ君から?」
「あぁ、凄く心配をしていた。」
本当にサンジ君は優しいなぁ…。今の私を見たら彼はきっと凄く悲しい顔をするだろう。
「…ゆガラにとってサンジはどんな奴だった?」
私にとってのサンジ君かぁ…。
「…人肌のお湯みたいな人かな。」
「湯?」
「うん。ルフィ君が太陽みたいな温かさなら…サンジ君はそっと優しく寄り添ってくれるような…そんな温かさ。」
言葉は乱暴な時はあるけど優しく決して自分の熱で人を傷付けない。今回の事もルフィ君達の事を思っての事なんだと思う。
「確かに、サンジは優しいな。」
「だけど優し過ぎて自分か傷付く事を考えて無いんだよ。」
ー君の心の隙間に俺が付け込んだんだ…。ー
彼の温もりが心地よくて…でもそれに甘えてしまうと抜け出せなくなる。彼の心を傷付けているとも知らずに…。
「ゆガラにとってもサンジは大事な奴なのだな。」
「うん!すっごく!」
口ではああ言ってるけどゾロ君もサンジ君の事は凄く心配していると思う。
(…あのペドロさん、1つお願いしてもいいですか?)ドキドキッ
(ん?何だ?)改まって…
(ガルチューしても、いいですか!?)
(?あぁ、構わないが…。)
(わぁ~い!)ガルチュー!