第26章 ハートの再会
麦わらの一味がネコマムシの元を訪れているとの報告を受け、ローは今後の話し合いとついでにクルー達の紹介も兼ねてネコマムシの療養所に向かった。
「ネコマムシの旦那?」
「あぁ、この"ゾウ"には2人の王がいてな。何でも仲が悪いらしく治める時間を2分割にしてるらしいんだ。昼の王がイヌアラシ、夜の王が今から会うネコマムシ何だ。」
「ふ~ん。」
ペンギンの説明を聞いて花子は、犬の頭にヤマアラシの様な棘が身体に生えた人物と、猫の顔に蛇の身体をした人物を想像し微妙な顔をする。
(…あんまり可愛くない。)
「凄ぇいい人だぞ~!何よりでかい!」
「そうなんだ。」
奇天烈な風貌に大きいとくれば花子のテンションがみるみる下がっていく。チョッパーに癒されたいと心の中で思っていると目的の場所に辿り着いた。
「立て、化け猫っ!本物の化け猫にしてやろうかっ!?」
「落ち着け!ゾロ!」
「でけぇなぁ~、こいつ!しかも、モフモフだぁ~!」
「乗るなっ!ルフィ!ネコマムシは大怪我してんだからっ!」
療養所に着けば巨大な猫が血を噴いて倒れており、刀を抜き猫に向かって怒鳴っているゾロと、猫の上に飛び乗りその毛並みを堪能しているルフィ。そんな2人を宥めあわあわしているウソップとチョッパーの姿があった。
「…何の騒ぎだ。」
「チョッパーさ~ん!」
「おぉ!トラ男に花子~!そいつ等が仲間かぁ~?」
「花子!ルフィ達から聞いたぞっ!足は大丈夫なのかっ!?」
なんとも騒がしい光景にローは呆れた顔をし、花子はチョッパーの姿に頬を赤らめ目を輝かせている。
「…紹介しにきた。うちのクルー総勢21人だ。」
「「「お見知り置きをぉ!麦わらぁっ!!」」」
「…ねぇ、皆そのポーズずっと考えてたの?」
「おうっ!よろしくな!」
ローに紹介されハートのクルー達はここぞとばかりにキメポーズを取りアピールを始める。即席にしては決まり過ぎているクルー達の連携に花子はスンとした顔で見つめていた。
(ん?21?)20じゃなくて?
(お前がいるだろ。)
(知らない間に入れられてる?!)
(おい、トラ男!花子は貸すだけだぞっ!)