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貞操観念低めな子が色んな感情をぶつけられる

第26章 ハートの再会


花子 side


積もる話もあるからと私とロー君はハートの海賊団が拠点としている場所に向かった。正直、私必要か?っと思ったけど私1人ではルフィ君達の所に戻れないし、何よりロー君がそれを許してくれなさそう。

「ここが俺達の拠点です!」

「お~い!キャプテン、戻ってきたぞぉ~!」

案内された場所はちょっとした居住区になっていて家が数軒建ち並んでいる。シャチが誰かに声をかけていると、洗濯物の影から1人の人物が顔を覗かせた。

「ローさん!ご無事でっ…っ?!」

笑顔で駆け寄ってきたミラちゃんと目が合うと彼女は大きな目を、これでもかってぐらい見開いている。

「花子…さん…?」

「…久し振りだね。」

勘違いと言えど私は彼女に嫉妬していた。ミラちゃんの事は嫌いじゃないけど、自分の醜い感情を向けてしまっていた負い目からか少し気まずい。何て声をかけていいか分からずぎこちない笑顔を浮かべていると、ふわりと柔らかな優しい香りに包まれた。

「良かったっ…花子さんっ無事でっ!」

「ミラちゃん…。」

「私っ…会いたかったですっ!本当に…本当にっ会いたかったですっ!」

何であんな感情を持ったのだと過去の自分を引っ叩きたくなるくらい、ポロポロと大きな瞳から流れるミラちゃんの涙は凄く綺麗だった。

ーーーーーー

「「「本当に、申し訳ございませんでしたっ!」」」

「え、何、これ。」

椅子代わりの丸太の上に下ろされた私の目の前にハートのクルー達が綺麗に整列すると、一斉に地面に膝を付き土下座をしている。その一糸乱れぬ流れる様な動きに、正直ドン引きだ。

「そんなんで許してもらえると思ってんのかっ!」

「そうですよ!もっと地面におでこを擦り付けて、誠心誠意謝ってください!」

(…カオス。)

私の両側を陣取っているイッカクとミラちゃんは土下座をするクルー達に冷たい視線を送っている。…ミラちゃんこんなキャラだったっけ?

「いや…もういいよ。」

「花子は甘いんだよ!」

「そうですっ!こう言うのは最初が肝心なんですよ!」

いや、確かにショックだったけど今思うと皆ちょっとしたお遊びだったんだろうし。何より…。

(凄く居た堪れないんだけどっ?!)

皆がイッカクとミラちゃんのお許しを貰うのは…もう少し先のお話。

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