• テキストサイズ

貞操観念低めな子が色んな感情をぶつけられる

第25章 でっかい象


無事、登象を終えたルフィ達は国の入口であろう正門に近付いていく。分厚い城壁には櫓が備え付けてあるが見張りの気配は無い。様子がおかしいとゾロやローは辺りを警戒しているが、ルフィはそんな事は気にせずに櫓に飛び乗った。

「おーい!ウソップ!来てみろ!凄ぇぞ、ここ!」

「櫓登んの早ぇな!」

「ったく、どいつもこいつも自由にしやがって。」

「花子も見てみろよー!」

「いや、私は…っ?!」

櫓の上から手を振るルフィにローが疲れた様に溜め息を漏らす。誘われた花子が大丈夫だと断ろうと声を発するよりも早く、彼女の腰にルフィの腕が巻き付いた。

「みぎゃあぁぁっ?!」

「何やってんだ!?」

「麦わら屋っ!花子を乱暴に扱うなっ!」

「見てみろよ!森があって川もあって、町もあるぞ!」

ぐんっと一気に櫓の上まで引き上げられた花子は奇声を発しルフィにしがみ付く。浮遊感が無くなりゆっくりと目を開くとその絶景にほぅっと息を吐いた。

「凄い…。」

「なぁっ!凄ぇだろ!もっと近くで見てみようぜ!」

「いや、ちょっと、待っ…っ?!」

「ひゃあっほ~いっ!」

「「「おいぃー?!」」」

花子を抱えルフィは目の前に広がる森に飛び込んで行った。花子の悲鳴と残ったメンバーの叫び声だけが辺りに響き渡る。

ーーーーーー

「紐無しバンジー…怖い…っ!」

「大丈夫かぁ?」

櫓を飛び降りたルフィは花子を抱え森を歩く。自分にしがみ付きガタガタと震える花子の背中を擦り落ち着かせようとしていると、開けた場所に出た。

「ここは…町か?」

「口から心臓飛び出るかと思った…!」

目の前に広がるのは先程櫓から見た町の光景。しかし、賑わっていると言うには程遠く建物は破壊され人の気配も無い。

「うわぁー!町だぁ!人いねぇ!何だ?この国ボロボロだ!おい、花子!見ろよ!」

「大丈夫…私ならやれる…!」

「駄目だ、こりゃ。お~い!サンジ~!ナミ~!チョッパー!ブルック~!モモ~!後…何だっけ?ガスだ!ガス!」

ブツブツと1人呟く花子の事は放っておき、ルフィはボロボロに破壊された町並みを駆け出して行った。

/ 503ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp