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貞操観念低めな子が色んな感情をぶつけられる

第25章 でっかい象


花子 side


上から落ちてきた何かにぶつかって錦えもんさんとカン十郎さんは下に落ちてしまった。ロビンちゃん曰く落ちてきた何かは、包丁が何本も突き刺さった血塗れの人間か、子猿に見えたらしい。…怖っ?!

「2人共、大丈夫かな?」

「おーい!無事かぁ!?」

「無事でござるー!」

ルフィ君の呼び掛けに錦えもんさんの声が下から聞こえてきた。2人の無事が確認出来てホッとしたけど、あの高さから落ちて無事って…この世界の人達の身体能力はどうなってるの?

「よし!2人を助けに行くぞ!りゅう!下に戻れっ!」

『り…りゅう~…。』

「おい、りゅう!引き返せ。」

『り…り…りゅ~…。』

「おい、引き返…。」

引き返せと言うルフィ君達の声には耳を貸さず龍は1歩1歩前に足を進めている。息を切らしその顔は疲労が伺え心無しか目には涙が浮かんでいる。

「何か…可哀想になってきたよ…。」

「一刻も早く任務を終わらせてぇって顔だな…。」

「…2人には悪いが、引き返せ何てとても言えねぇよ。」

「おーい!悪いけど先に行くぞぉ!」

「承知したぁ!」

「おのれ!勝手な入国は許さんぞー!」

皆、龍が不憫に思ったのか引き返す事を諦め先に進む事にした。…ん?何か声が1人多かった様な?

ーーーーーー

象の足を登り始めて大分時間が経った。空は赤く染まり何度も挫けそうになっていた龍に親しみを込めてルフィ君達は"りゅうのすけ"と名付けエールを送っている。

「んがぁ~…!」

「ちょっと、ルフィ君!寄り掛からないで!」

「おい、ルフィ!りゅうのすけが頑張ってんのに寝るなっ!」

登象にも飽きたのかルフィ君は寝てしまっている。この状況で寝れる神経は感心するけど私を背凭れにしないで!落ちるっ!

「ん?あれ、てっぺんじゃねぇか?」

フランキーさんの声に上を向くと象のお尻部分が見えてきた。そこは丸みを帯びていて頂上まで後少しだ。

「やっとこの恐怖から解放される…!」

「お前は俺にくっ付いてただけだろ…。」

「それでも、怖いものは怖いの!」

「でも、"ゾウ"に着いても油断は出来ないわよ?もしかしたら食人族がいるかも。」

やっと安定した場所に着けると安堵したのも束の間、ロビンちゃんの一言で私とウソップ君の悲鳴が辺りに響き渡った。

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