第24章 託された思い
散々泣き合った花子とルフィはぐすぐすと鼻を啜りながら宴の席に戻った。何事かと初めは心配していたが晴れやかな2人の顔に皆ホッとした様子だ。
「花子?どうしたのれすか?傷が痛むのれすか?」
「レオ君っ…。」
「ん?花子、レオとも知り合いなのか?」
ルフィに抱えられている花子の肩にレオがぴょんと飛び乗り、赤くなった彼女の目元を心配そうに見つめている。
「ドフィ…ドフラミンゴの王宮にいた時に仲良くなったの。」
「花子と僕は友達なのれす!」
「ふふっ、そうなのれす!」
ドフィと呼んだ瞬間にローの目が刃の如く鋭くなり慌てて言い直した花子は、レオとお互いの指同士をくっつけ笑い合う。
「でも僕、本当に心配したんれすよ!花子、突然あの場所に来てくれなくなって…。」
「…ごめんね。」
2人にはいつも会う秘密の場所があった。しかし、あの事があって突然姿を見せなくなった花子をレオはずっと心配していたのだ。
「そうだ!ちょっと待っててくらさい!」
「ん?」
花子の肩を飛び下りテチテチと駆け出すレオは可愛らしく、彼の背中を見つめ微笑みながらルフィに床に下ろして貰うようにお願いした。
「これ、花子にプレゼントれす!」
「これは?」
「花薬れす!マンシェリー姫に作って貰いました!どこまで効くか分かりませんが…僕また花子とお散歩したいれす!」
「っ!」
花子の掌に飛び乗ったレオは花薬の入った可愛らしい小さな箱を差し出す。ぱぁっと笑顔を見せたレオに花子も自然と顔を綻ばせた。
「ありがとう、レオ君。マンシェリー姫にもお礼を伝えてね。」
「因みに治癒力は僕のれす!花子が早くよくなる様にってお願い事しました!」
「んもぅ~!レオ君、可愛いっ!大好きれす!」
「僕も大好きれす!」
「…何だ、これは。」
お互いの頬を擦り合わせる2人に何を見せられているんだと、ウソップが呆れた顔をした。
(…てか、何だよ。その喋り方。)
(可愛いれしょ?レオ君とお話する時はこうなのれす!)ウソップ君も!
(そうなのれす!)一緒に!
(…。)まぁ、可愛いが…