第23章 鳥籠を飛び出して
花子 side
海軍の人達が到着したと知りルフィ君達は凄く慌てた様子。どうやらそのつるとセンゴクって言う人は海軍の中でも凄く大物らしい。
(皆ともここでお別れかぁ…。)
「海軍が来るぞ!」
「ぎゃあー!ついに来たー!」
「船はどうするの?」
「レオ!頼んでくれたことはやってくれたか!?」
《勿論れす!全て言われた通りの手筈で!》
最悪の状況に頭を抱え絶望するウソップ君にルフィ君がそんなのぶっ飛ばせば良いだろうと、豪語しゾロ君もそれに頷く。…血の気多いなぁ。
「ルフィ先輩たづ!案内します!真っ直ぐ東の港へ走ってけろ!あんたたづがいづ目覚めても出発出来るようにすでに同志たづが要所要所に待機してんだべ!」
「本当か!?あっ、でも船は!?」
「勿論、東の港に船も準備済みだべ!」
ちゃんと準備出来てるんだ。バルトロメオ君の言葉にホッと胸を撫で下ろしていると、突然ぐいっと身体が宙に浮いた。
(ん?)
「ルフィ!花子は任せろ!」
「よし!お前等、海軍が来る前に逃げるぞっ!」
「ちょっと、ちょっと!」
私、必要無くない?!私を抱えるゾロ君に声をかけるよりも早く彼等は物凄いスピードで駆け出した。
「怖い怖い怖いっ?!」
「耳元で叫ぶなっ!怖ぇなら目を瞑ってろ!」
「余計怖いわっ!?」
「おい!花子、あんまり引っ付くなっ!」
怖い顔でロー君が私を睨み付けるけど、それこそ無理!めっちゃ揺れるし何か海軍の人達が追って来てるし!?
「藤虎に出くわしたら大変だべ!皆様方、決して1人にはならねぇように~!」
「頼まれても1人になんかなってやるかぁ!」
「てか、何で私も一緒にいくの?!」
私、無関係!むしろ今ここで皆と一緒にいた方が後々面倒になるんだけど!?
「ちょっと行ってくる!」
「ねぇ、ゾロ君下ろして?」
「え!?ルフィ先輩何を!?」
「おい、ルフィ!あんま時間はねぇぞ!用件なら急いで済ませてこい!東の港で待つ!」
「おぉっ!」
「聞いてる?!」
私の意見ガン無視!別の方向に向かうルフィ君に声をかけたゾロ君はしっかりと掴まってろよと、不敵な笑みを浮かべると私を抱え直しあらぬ方向に走り出した。
(ゾロ君、違う!)
(あ?こっちじゃねぇのか?)
(誰かこの人縄で繋いでっ!?)マジで!