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貞操観念低めな子が色んな感情をぶつけられる

第21章 あなたはわたしのもの


花子 side


ドフィに連れられて私は社交界のパーティーに出席した。キラキラと輝く会場は色んな業界の偉い人がいて、自分には場違いな世界だと無意識に身体を縮込ませてしまう。

(あ、あれ美味しそう。)

テーブルには美味しそうな料理が所狭しと並べられており、食べたいなぁと思うけど今の私では自分で料理を取りに行く事すら出来ない。

(それにしても…。)

挨拶をしてくると私を椅子に座らせ側を離れたドフィをじっと見つめる。いつのもラフな格好では無く黒のシャツにピンク色のスーツをビシッと着こなし、スラリとした長身は何処にいてもすぐに分かる。

(私…浮いてない?)

私の格好もピンクのホルターネックのマーメイドドレス。初めドフィと並んだ時、何処の大御所タレント夫婦だよと思ったけど、堂々とした彼の雰囲気に気後れしてしまう。

「そう言えば、聞きました?あの麦わらの一味が復活したらしいですよ。」

「一時は崩壊したと噂もありましたが…あればデマだったんですね。」

(ルフィ君達…無事だったんだ。)

パートナーとして付き添っている女の人達の会話に思わずホッと安堵した。元々、新聞は読んで無かったけど"ドレスローザ"に来てドフィは何故か私に新聞とかを見せてくれなかったから、ここでの会話は私にとって貴重な情報源。

「それに、あのトラファルガー・ローが七武海入りをしたとか。」

「七武海に入る為に海賊の心臓を100個も海軍に献上したらしいですよ。」

「やはり海賊とは野蛮ですね…恐ろしいわ…!」

(ロー君が?)

ロー君、七武海に入ったんだ。しかも心臓100個って…。

(…ありえる。)

彼の能力を使えば相手の心臓を取る事等簡単だろう。心臓片手にニヤリと悪どい笑みを浮かべている彼の姿が想像出来てしまい、思わずふっと口元が緩む。

「…レディ?」

他には何か無いのかと女の人達の会話にに耳を傾けていると聞き覚えのある声にビクッと身体が震える。

「…貴方は。」

「何故、貴女の様な者が此処に?」

(…バカネ公爵?)

蔑む様に私を見下ろす人物は以前ヒューマンオークションで私を買ったおじ様だった。


(カバネ公爵様、お知り合いですか?)

(…。)あ、違った

(何でもありません。貴女は他の方達と話しておいで。)

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