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貞操観念低めな子が色んな感情をぶつけられる

第20章 愛と情熱の国


花子 side


突然ですが私は暇を持て余しております。初めの2日は誰とも会わずずっと籠城を決め込んでやろうと決意したけど、5日も経てば流石にやる事が無くなってきちゃったよ。

「コハクに会いたいなぁ…。」

ミアさんが亡くなってからコハクの姿を見ていない。もしかしたら、国の近くにいるかもしれないけど私はお城から出る事出来ないし…。

「よし!鎖国終了!」

部屋でダラダラしてても仕方無いし何より飽きたっ!私はベットから飛び下りるとお城の探検に繰り出した。

ーーーーーー

「広いなぁ~…。」

お城の中は本当に広くて自分が何処を歩いているなんてもう既に分かっていない。

「ん~?お前、部屋から出てきたのかぁ~?」

「げっ!」

ふらふらと宛もなくさ迷っていると運悪くあの鼻水男に出会してしまった!

「んねぇ~んねぇ~、何で出てきたんだぁ~?」

私、この人苦手っ!鼻水垂らした顔を近付けられゾゾゾッと背筋に走る。

「マジ近付かないで!ネバネバが付く!」

「んだとっ、アマ!?それに俺はネバネバじゃねぇ!"ベタベタ"だ!」

「え、違いが分からない!?」

てか、普通に喋れんじゃん!しかも口調怖っ?!取り敢えず、ウザ絡みしてくるネバネバさんから逃げる為に私は全力疾走した。

ーーーーーー

ネバネバさんから無事逃げ切る事が出来た私は次に厨房に辿り着いた。中を覗き込むと使用人の人達が忙しなく動き料理を作っていた。

「あの~…。」

「これは花子様!どうされました?」

入口付近にいた人に声を掛けると凄く驚いた顔をされた。様って何?

「もし良かったら私も何かお手伝いして良いですか?」

「そんな!花子様がその様な事をする必要はございません!」

だから、様って何?!頑なに手伝わせてくれない使用人の人達に私はそれならとある提案をした。

「だったら、好きな時にキッチンを使わせてください!」

暇を持て余した私は多分頭がおかしかったのだろう。最終手段の土下座と言う暴挙にでた。


(花子様ー?!止めてくださいっ!?)

(キッチン使わせてくれるまで頭を上げませんっ!)

(良いです!使って良いですからぁー!?)

(やったぁ~!)

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