第20章 愛と情熱の国
花子 side
"ドレスローザ"に来て1日目。私はドフラミンゴさんのファミリーの人に紹介された。
ー今日から俺達のファミリーになった花子だ。ー
ー…花子です。ファミリーになった覚えも無いから、別によろしくしてもらわなくて結構です。ー
「…流石に感じ悪かったかな?」
でも私がここにいるのはジルさん達の為。別に仲良くする必要はない。ドフラミンゴさんの目的を達成したら早々に逃げてやる。
「…会いたい。」
ジルさん達に…ルフィ君達に…ロー君に…マルコに…皆に…。
ー花子ちゃん。ー
(ミアさん…。)
最後に見たミアさんは穏やかな笑顔をしていた。自分が死ぬって言うのに…それでも一途にドフラミンゴさんだけを想って…。
「フフフッ!まるで仔猫の様だな。」
「っのぁっ?!」
憎らしいくらいフカフカなベットに丸くなり横になっているとここにいる筈の無い声。驚いて顔を上げると、ドフラミンゴさんがニヤニヤと可笑しそうに身体を屈ませ私を見つめていた。
「いつからいたの?!」
「ついさっきだ。ノックしても返事が無かったんでな。」
だったら入って来ないでよっ?!ドキドキと暴れる心臓を落ち着かせていると、ドフラミンゴさんは遠慮無しにベットに腰かけた。
「生活には慣れたか?」
「1日じゃ分かるわけ無いでしょ。」
実際、ここの暮らしは何不自由無い。フカフカなベット、美味しい食事、大きなお風呂に綺麗な服。悔しいから絶対に言わないけどね!
「ドフラミンゴさんは…「おいおい、折角ファミリーになったんだ、ドフィって呼べよ。」
「…ドフラミンゴさんは何で私を連れてきたの?」
「…強情だな。」
いや、ファミリー違うし!そんな事より何故彼が私を連れて来たのかが分からない。1つ気になるとしたらあの時ミアさんが言ってた言葉。
ースカイオルカは見付けました!ー
スカイオルカ…コハクの事をそう呼んでいた。もしかしたら、彼等にとってコハクは何か重要な鍵なのかもしれない。
「お前を連れてきた訳か…。」
スッと私の頬を撫でドフラミンゴさんは妖しく笑みを浮かべる。
「気まぐれだ。」
「…ぶっ飛ばしますよ。」
この人に真面目な答えを求めるんじゃ無かった!