第19章 桃色鳥にご注意を
ドフラミンゴ side
部下からの報告を受け俺は夏島を訪れた。ここは赤髪が縄張としてる島。奴の情報を得る為、部下を潜入させていたが…思いもよらぬ収穫があったな。
「お久し振りです…若様。」
「よぉ、ヴィヴィアン。ここじゃあ、ミアだったか?」
案内された部屋にいた女はヴィヴィアン。俺の大事な大事な…ファミリーの1人だ。
「わざわざ若様のお手を煩わせなくても…私から出向きましたのに。」
「つれねぇ事言うな。大事なファミリーの顔を見に来ちゃ駄目か?」
申し訳無さそうな顔をするヴィヴィアンの頬を撫でれば嬉しそうに顔を綻ばせ赤らめる。フフフッ!本当に…可愛い奴だ。
「それで?赤髪はここに現れたのか?」
「はい。数日滞在しましたがその後すぐに何処かに去りました。」
カイドウとの交戦の後、奴は"マリンフォード"に現れた。その後は何処かに消えたがまさかこの島にいたとはな。
「奴は何故、この島を訪れた?」
「…それは。」
俺の問いにヴィヴィアンは言葉を詰まらせる。俺としても奴の行動は把握しておきたい。その為にこいつをこの島に潜入させたんだからな。
「何かあるのか?」
「…。」
「…ヴィヴィアン。」
「…っ!花子ちゃんを送り届ける為に…。」
花子と言えばあの白い鯱と一緒にいた女か。
「その女がどうかしたのか?」
「…花子ちゃんが突然いなくなり、彼女を保護した赤髪が送り届けたのです。」
成る程な。しかし、何故赤髪がわざわざそんな事をする必要があるんだ?
「その女と赤髪はどう言う関係だ?」
「っ!若様!花子ちゃんは何も関係ありません!それより早くスカイオルカをっ「ヴィヴィアン。」
必死に俺に訴えかけるヴィヴィアンの頬を包み込み唇を奪う。
「お前は俺の大事なファミリーだ。そんなお前が俺を裏切る事何て無いよな?」
「そんなっ!私が若様を裏切るなんて!」
「だったら…分かるな?」
じっと見つめればヴィヴィアンはピクリと肩を震わせ無言で頷く。
「お前は本当に…可愛い奴だ。」
「若様…。」
俺だけに忠実で…真っ直ぐで…。
(本当に…馬鹿な奴だ。)