第12章 セカンドラブ
花子 side
(皆、今日も元気だなぁ…。)
いつものメンバーがカナちゃんとミアさんと何やら楽しそうに話している。時々、嘘だぁー!とか俺の癒しがぁー!とか聞こえるけど、変なのはいつもの事なのでカナちゃん達に任せる事にしよう。
(もう島に着いたかな?)
思い出すのは今日出会った運命の人。あの距離だともう島に着いてもおかしくない。何処にいるのかな?違う店に行っちゃったかな?
(また…会いたいな…。)
思わずふと溜め息が溢れるとガシャンッと崩れ落ちる音。目を向ければいつものメンバーの人達全員が椅子から転げ落ちている。
「…コントか何かの練習ですか?」
「いやっ…気にしないでくれ…っ!」
「俺達は…花子ちゃんが幸せなら…!くっ…!」
テーブルにうつ伏せガンガン拳を打ち付ける人や自棄酒の如くお酒を一気に呷る人。何故か赤い涙まで流す人もいて若干引く。
「え?本当にどうしたんですか?」
「はなちゃんは気にしないで~!」
「ほら、お客様来たわよ?」
カナちゃんに背中を押されると丁度ドアベルが鳴ったので2人に見送られるままそっちに向かった。
「いらっしゃいま…っ?!」
「ぅおほほ~!賑わってんなぁ!」
「こんだけ人気なら美味い酒にありつけそうだ!」
お店に入って来た人達に私は目を見開いた。まさか…こんなに早く会えるなんて…!
「ルフィ君?!」
「ん?おぉ!花子~!お前ここにいたのかぁ!」
「麗しの人魚姫っ♡再び出会えたと言う事は…僕達は赤い糸で結ばれているんだねぇ~♡」
「アホか。」
「あ"ぁ"ん!?」
「はいはい、こんな時まで喧嘩しないでよ…。」
続々とお店に入って来たルフィ君のお仲間達。そこには勿論彼の姿もあった。
「いや~!お前突然いなくなるからよぉ!また会えて嬉しいぜ!」
太陽みたいに笑うルフィ君に思わず顔が綻ぶ。
「私も…嬉しい。」
こんなにも早くまた彼に会えるなんて。嬉しくて思わず顔が緩んでしまうとまたガシャンッと崩れ落ちる音が聞こえた。
(((ぢぐじょ~…!)))
(ん?大丈夫か?)
(一斉に転けたぞ?コント集団か?)
(気にしないで!席に案内するね。)