第11章 パンクだね
花子 side
本当にキッドに襲われそうになったから全力で阻止しているとドロリとしたモノが溢れ出した。
「?!」
「あ?もう終わりかぁ?」
「ちがっ!」
動けばまた溢れてきそうで内股に力を入れていると、突然キッドが起き上がり私の足をガバッと左右に大きく開いた。
「ばっ?!」
「へぇ、いい眺めじゃねぇか。」
足を開かれた事によりキッドが散々出したモノがゴプリと溢れ出す。カッと頬が熱くなり両手で股を隠すと、その手は纏め上げられニヤニヤと笑みを浮かべながらキッドがそこを撫で上げる。
「勿体ねぇな、出すなよ。」
「やっ、あ…ンッ」
溢れ出た欲を指で掬い上げナカに戻す様に擦り付ける。じわじわとくる甘い刺激に嫌でも反応する身体が憎い。チュッと額にキスをしキッドは甘える様に私の首筋に擦り寄る。
「なぁ…いいだろ?」
「っ~!」
こんな時にそれはズルい!強気のキッドは何処いった!?スリスリと猫の様に擦り寄るキッドにいいかなぁっと頷きそうになった時、部屋の扉が開いた。
「キッド、話があるんだが…。」
「「…。」」
「…すまん。」
部屋に入ってきたのは金髪フルフェイスのお兄さん。突然の訪問者に声にならない悲鳴を上げる私に対し、取り込み中だから後にしろと続けようとするキッドの横っ面を思いっきり引っ叩いてやった。
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「…で、何の用だ。」
「ファッ!…いや、ジルと名乗る男がこいつを出せと乗り込んできたんだ…っくっ!」
「笑うなぁっ!」
「ジルさんが?」
取り敢えずシーツを身体に纏わせフルフェイスのお兄さんことキラーさんは、ぷるぷると肩を震わせながらジルさんが来ている事を話してくれた。
「白い鯱がいるだろ?そいつの様子がおかしくて入り江に行ったらこいつの上着だけが置き去りで、案内されるがまま来たら俺達の船だったと言うわけだ。」
「!?」
バッと窓を見ると既に外は真っ暗できっと私を心配したコハクがジルさんを呼んできてくれたんだ!
「急いで戻んないとっ…いっ!」
ベットから飛び出そうとしたら身体が痛み足から崩れ落ちる私をキラーさんが受け止めてくれた。
「落ち着け。どうせ歩けないだろ?甲板まで運んでやる。」
キラーさんはふわりと身体を抱き上げてくれた。…でもね、1つ言いたい事があるの。
「服を着させて。」