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貞操観念低めな子が色んな感情をぶつけられる

第9章 全てを委ねて


花子 side


「なぁ~花子~…。本当に来ねぇのかぁ~…?」

「…。」

「お頭…もう諦めろ。」

「ベックマンさん…言葉と行動が伴ってないです。」

シャンクスさん達が島を発つ日。見送りに行けばシャンクスは私に抱き着きさっきからこの状態。そんな彼をベックマンさんは呆れた顔をするがその腕はしっかりと私の腰に回っている。

「いや~!哀愁漂う別れだなぁ~!」

「…ヤソップさん。放置して行った事、忘れて無いですからね。」

「まぁ、そう言うなって!」

ジョリジョリと頬を擦り付けるシャンクスさんの顔を押し退けジトリとヤソップさんを見つめれば、可笑しそうに笑いながら私の頭を乱暴に撫で回す。

「俺はお前が一緒に来るのは大歓迎だぜ?」

「ほら!花子!一緒に「行きません。」

「頑なだな…。」

輝く笑顔を私に向けるシャンクスさんにきっぱりと言い放つと、ホンゴウさんが苦笑いを浮かべている。貴方も放置した事忘れてねぇからな!

「くそ…こうなったら縄に縛り付けて俺の部屋に監禁…「そんな事したら嫌いになりますよ。」

ぶつぶつと恐ろしい事を言い出すシャンクスに身の危険を感じ、同じく見送りに来ているジルさんの後ろに隠れれば冗談だと笑っていたけど、あの目はマジだったよ?!

「諦めろ、シャンクス!こいつは俺と離れたくないみてぇだ!」

そこでは言って無いけど…まぁ実際ここの生活は気に入っているし、ジルさん達とも離れるのは寂しい。ガシガシと私の頭を撫でるジルさんの手に擦り寄れば、シャンクスさんは不満そうな顔をする。

「…分かった!今回は諦めてやる!」

「何で上から目線?」

我が儘な奴だみたいな顔されたけど私悪くないよね?はぁ…と溜め息を漏らし腕を広げるシャンクスさんに思わず笑みが溢れた。

「花子~…。」

「ふふっ、シャンクスさんは寂しん坊だね。」

その腕にぴょんと飛び込めばこれでもかってくらい抱き締められ、甘える様な仕草が何だか可愛くて思わず肩にある頭を撫でる。

「私も寂しいけど…また会いに来てね?」

最後くらいは笑顔でお別れしようとにっこり笑うと、シャンクスさんはんぐっと変な声を上げ腕の力を強めた。


(やっぱり拐うか…。)

(往生際の悪いっ!)離せっ!

(…あれ、狙ってんのか?)

(…素だ。)

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