第9章 全てを委ねて
花子 side
あれよあれよと言う間に家に着いてしまい、ここまで来たら仕方が無いと2人を家の中に招き入れ、満足げな顔の2人をジトリと睨み付ける。
「それで?私に何か用ですか?」
「まぁまぁ、そう睨むなって!」
「取り敢えず飲み直すか。」
酒はあるんだろう?と尋ねるベックマンさんに頷きボトルとグラスを3つ用意しテーブルに置いた。
「こりゃあ、ジルさんの気に入っている上等な酒じゃねぇか!どうしたんだ?」
「前、ジルさんが酔っ払った時に貰いました。」
あの時は酷かった…。シャンクスさんと一緒に海に出ると勘違いされ、自棄酒を飲むジルさんを宥めていた時、何でもお願いを聞いてくれると言うのでちゃっかり貰った品だ。
「まぁ、こんな良い物貰えたんだからあの勘違いも役に立ったかなぁ~!」
「…勘違いじゃ無いんだがな。」
何故か残念そうにするシャンクスさんは放っておき取り敢えず乾杯をした。うん!流石、ジルさん!良いお酒を持ってるね♡
「それで?私に何か用?」
「あぁ、そうだったな。」
シャンクスさんはぐいっとお酒を一気に呷ると見た事も無い様な真剣な顔をしている。
「…花子、俺の船に乗る気はないか?」
「…え?デジャヴ?」
「俺は本気だ。ベックだってその気だぜ?」
「?!」
「俺だけじゃねぇ。ヤソップやルウ、ホンゴウや船の奴等はお前だったら大歓迎だと言っている。」
待て待て待て待てっ!?何で、私若干船に乗る事になってんの?!てか、何で皆歓迎してんの?!
「私は船には乗りません!」
「それはロー君が原因か?」
「…。」
「…へぇ、お前があんな目をする理由はそいつか。」
妬けるねぇとちょっと面白く無さそうな顔をするベックさん。あんな目ってどんな目よ…。
「兎に角!私は船に乗りません!それに戦えもしない私を乗せて何の特があるのよ?」
「俺の心も身体も満たされる。」
「お頭、それは俺達だろう?」
「張り倒すよ?」
特にシャンクスさん!身体って言った時にイヤらしい笑み浮かべない!後、ベックマンさんに至ってはそんな関係になった覚えもないよ?!
(はぁ…面倒臭…。)
てか、この2人いつまで人の家にいる気?