第5章 また見惚れてんのか
コノハに悟られないように一度体を離すと、腰に手を回しソファーに向かうと隣に座らせる。
未だ肩で息をするコノハは潤んだ瞳でこちらを見ていて、その表情に下半身がピクリと反応する。
無理に抱きたくない。
そうは言ったものの、あとどれくらい我慢しなければいけないのだろうか。
そもそも抱く日が来るのだろうか。
そんな事を考えていたらコノハが口を開いた
「ローさん…、私、なんか怒らせるような事…した?」
人の気持ちも知らずに言うコノハに、どうしたら自分のモンだと分かってもらえるか。
首につけた赤い跡に指を指し口を開くロー。
「その跡は他の誰でもねェ俺のモンって意味だ。お前が俺の知らない所で野郎共と仲良く抱き合ってたんでな…。男除けにつけさせてもらった。…毎日髪をまとめてその跡をアイツらに見せろ。」
さらりと言い終わったローは、恥ずかしいのか顔を背けたままこちらを向こうとしない。
「それってヤキモチ…?でも、仲間相手に…」
言いかけるコノハを睨みつけると、しまったという顔でこちらを見ていたが、何を思ったのか急にローの胸に顔を埋める。
「ふふ。ローさん、ごめんね?でも、ヤキモチ妬いてくれて嬉しい。」
小さい声で放った一言はローの顔を更に赤くさせた。
その後仲直りをした2人。
ご飯を作りに行くといいコノハに鏡で首元を見るようにと伝えると、確認したコノハにローがこっぴどく怒られ、そのあと事の発端である3人がローに怒られたのはまた別のお話。