第14章 あの人だけのものだから

何も言い返せない事を良いことに、ローは次々と肌に歯を食い込ませていく。

「ぁ゛あん…ッ！は、ぁッ…！」

痛みから逃れようとその肩を押しても動く気配など無い。

抵抗するのをやめようと手の力を抜いた時、これまでで一番鋭い痛みが走った。

「ぁ゛あ゛……ッ！！」

一瞬にして開いた目。
生理的な涙がつぅっと頬を流れ落ちる。

するとタイミングを見計らっていたかのように伸びてきた手が涙を拭った。

「ローっ、い、たいよ…」

ようやく痛みから解放され、なんとか紡げた言葉。

ジンジンと痛む胸を見れば、顔を上げたローと目が合う。

「…今のは悪かった。だが、噛みたくなるような体をしているお前も悪ィ。」

支離滅裂とはまさにこのことだろう。
反論したいのは山々だけれど、ローがそれを許す筈も無くて。

着ているとは言えないほど乱れたビキニを剥ぎ取られ、腰を掴む手によって半ば無理矢理に体を上下させられる。

「ちょ、ッ…んぁあっ……！」

熱く沸るソレが天井を引っ掛けるようにゴツゴツと打ち込まれ、息をするのもやっと。

「ッ、好きだろ、ここ。」

ずちゅ、ぐちゅと水気を浴びた音を背景にローの低い声が脳内を支配する。

弱い所を執拗に攻められ、つま先に力が入っていく。

「ぅあッ…、す、き…！ローッ、また、イっちゃう…！！」

コクコクと頷きながら鍛え抜かれた体にしがみつく。

中で暴れるソレがさっきよりも大きくなり、ローもそろそろ限界なのだと悟った。

「クソ…可愛すぎだ…、このまま中に出すぞ…ッ。」

その言葉に答えるように首に手を回し、どちらからともなく唇を合わせる。

ぐちゃぐちゃに絡み合う舌が形容し難いぐらい気持ち良くて、体がふるりと震えた。

「ふっ…ん、ろ、もう……ッ！」

喋るために一瞬引っ込めた舌を再びローの口内へ押し付け、無我夢中で舌を絡ませる。

激しく最奥をノックされ、一瞬にして目の前に散る火花。

「んぅ…ッ！！」

「グッ……！」

口から漏れた低い唸り声。
それと同時にお腹の奥に広がるじわりとした感覚。

互いの荒い息遣いが部屋に響く。