第5章 恋人 - 定義と認識 2*
「続けざまなのにいつもより感じやすくないか。 そろそろ慣れてきたか………それとも今朝の前戯が足りなかったと、体が不満を漏らしてるのか」
「あ、そんな………こと」
耳元で話しながら、すっぽり覆った胸を撫で、ひくんと動く透子の腰にかけて、静の手のひらが肌を這っていく。
水の膜越しに触れられる感触が、じっくりと透子を高めていった。
「ふあ…ぁ、あ」
「ついがっついてしまった責任はキッチリ取る。 せっかくこんな場所だ。 キミの体を味わいたい」
「ここに口付けても?」と股に潜り込んだ静の指がスルリと割れ目をなぞる。
首を水平に振る透子に、「見られることに抵抗があるなら、先ほど繋がってるさまを堪能させてもらった」などと、恥ずかしい言葉を耳に吹きかける。
「あんぅ…ンん」
「どうせ湯の味しかしないだろう………」
透子の顔は赤く、浅い呼吸の合間に忙しなく喘ぎが漏れた。
その部分をずっと弄り回されているせいだった。
静の肩に頭を乗せてもたれ身を預けてはいるが、静の指は肝心なところを避けていた。
いつものように中に指も入れてもらえず、腰がもじもじと動く。
「もっと悦くなりたいとここが言ってる」
指先で挟んだ襞をくいくい引き、人差し指の腹がトン、と敏感な突起を軽く叩いた。
「っんあ………も…」