第16章 大人の遊戯*
冷たい風を感じるのに、体は燃えるように熱い。
『それ』は今はぬりゅぬりゅと音でも立てそうにすべらかに透子を責め立てていた。
「ふ…ふぁ……っあ、あう…ん…っ」
「随分と甘い声を出すようになった。 少々妬ける。 そんなに気持ちがいいか?」
自らのぬめりのお陰で衝撃は随分とましになったものの。
異物は静の言う『気持ちいい』場所に張り付いてはまた別の箇所に快楽の矛先がいく────こうされてからどれだけ時間が経ったのだろう。
勾配に差し掛かり、木々の間をぬうようにソフィー、いや静はどこかの頂きを目指しているらしかった。
「この先に渓谷があるのだが、水は清涼で上から滝が望める場所がある。 透子、聞いているのか」
「うっ…は、いっ、で…でも、も…っそこ、やめ」
登りになると多少速度が落ちる代わりに一層存在が生々しい。 ソフィーが目の前の岩を飛び越えた際、グリュと突かれたせいで透子が「ひ」と掠れた呻きを洩らした。
「ん? 『そこ』とはどこだ? まさか、俺の知らない性感帯かな」
「わか……んンっ…な、あっ」
「分からない? そんなはずはないだろう。 どこか言いたまえ。 入り口か奥か?」
そんな風に煽りの言葉を浴びせては静がソフィーの背中との間に潰されていた乳房に手を伸ばす。
その指先の爪でカリカリ引っ掻かき、透子の背中がぶるっと震えた。
「既に乳首が硬いな。 屋外でもこうなるとはキミは節操がない」
「うっ…はぅあっ……ふあ…っだめ…え」