第16章 大人の遊戯*
透子の視界の端で流れていく周りの景色が変わり、囲いを越えた馬が走っていく。
段々とではあるが動きがスムーズになってきたような気がする────それはつまり、これに慣らされつつあるということだ。 それに対し透子が恐怖にも似た切羽詰まった声をあげた。
「い、いや…っだめ、やあっ、話し……しま、すからっ」
振動のせいで途切れ途切れにしか言葉を発せない。
その間もズンズンズン、ズンズンズンと内部のあらゆる所を擦りながら奥を叩かれる。
予測も何もない動きに成すすべがない。
透子はソフィーの首に固くしがみつくしかなかった。
「フフ……遅い。 意地っ張りなのはキミの悪い癖だな? これは仕置きだ。 まあ、日が落ちるまではまだまだある。 楽しみたまえ────……」