第15章 届かない天空をのぞむ*
「………静様すみません。 透子様がお辛そうです…?」
ぎこちなく言う三田村の声が聞こえた。
そしてその後に様子を伺ってくる静の声も。
「ん? そうか。 透子、辛いなら止めるか?」
「い、いやっ、その、まま…っ…あっあ」
離したくない。
自分の中を上下している熱い塊に無意識にしがみつく。
すると静が一度動きをとめた。
「幸か不幸か美和のそれは殺精剤入りだそうだ。 生でこれでは俺も保たない。 このまま一緒に?」
触れているのは静本人の肌。
一緒に………そしてそれはきっと静も気持ちが良いことなんだろう。
そう思うと子宮の奥がきゅんと疼く。
それを返事とばかりに昂りが動きを再開させた。
「あうっう…嬉し…っ!」
「先ほどの俺たちの契約の話だが………キミの心が決まったら言いたまえ。 毎朝毎夜、何度でも…存分に注いでやろう」
透子がベッド側の腕を伸ばしシーツをつかんだ。
それに沿って滑ってきた静が指先同士を絡ませる。
動きが激しくなるにつれ静の指をギュッと握る。
透子の溢れて耐えられなくなりそうな快楽を静が受け止めてくれているようだった。
「……ん、っッあっあっあっ…はぁうっあ」
「っく、キミの中は最高だ。 出す、ぞ」
チカチカと視界が瞬いて歪んだ。
まさに高波に身を踊らせている最中だった。