第15章 届かない天空をのぞむ*
行為を見られていることには抵抗はなかった。
単に三田村を怖がらせないために自分の顔から強ばりを消し少しだけ微笑んでみる。
「透子は体が柔らかいから色々出来そうだな。 また試してみよう。 これだと腟内のGスポットを刺激しやすい。 挿入も深過ぎずお勧めだ」
心なしか静の声が上擦って聞こえる。
それと呼応するように、透子の余裕も段々と先細りになり消えかかっていく。
いつもとは違う角度でもっての抽挿は勝手が違った。
だが自分の内部は彼がどこを目指そうとそれに沿い自らを彼に擦り付ける。
「んふ……ん、っッん、ん!」
「………声を堪える気が全くないな?」
そう窘められるも、だってその前に余裕が無い。
これが静以外ならきっと無理だろう。
苦痛と快楽の狭間でせめぎ合い、彼の肌や声や視線や匂いで全てが後者の方へとひっくり返されるのだから。
一度穿たれた膣壁は衝撃はあるものの、ぬめりを巻き込みその先へと反り返って進む。
同じ軌道をもって元に戻る際には先端の括れが快楽の名残りをその場に留め、ジンジンと痺れに似た余韻を残していく。
段々と質量を増していく昂りと蓄積されていく快感に透子の目からぽろっと雫がこぼれた。
「うっう…あっ。 ごりごりっ…て、しょこっ、おっきいの…がっ!」
今はそれは激しく体内を暴れるように出入りを繰り返している。