第15章 届かない天空をのぞむ*
入り口付近に昂りがあたり、愛液を絡ませながら彷徨っている。
「………と、強請られるのが一番いい頃合いなのだが。 普段のキミは少し分かりづらいな? 今みたくかわいらしくお願いしなさい」
「ひあい。 が……んばりま……!!」
ずぷっ…ん。 一瞬、皮膚の一部が裂けたみたいな痛みが膣口に走る。
それに目を見張ると気のせいだと気付く。
押しあげる亀頭が完全に埋没しようとしていた。
「そういえば。 48手という性技には窓の月なんて風流なものもある。 こうして愛し合いながら屋外の月を愛でるそうだ」
ずっ…ズプッと、引いては入ってくる。
「あっん、くうっ」
苦しげに眉を寄せ、だがどこか満ち足りた透子の表情だった。
言われれば本当に二人で窓の外でも眺めていそうな。 中の様子を想像出来ない三田村はそんなことをぼんやりと思う。
「ふっ…ぅうくっ…んっン」
また抜けそうなギリギリの所まで引いては入ってくる、その度に子宮と繋がっているかのように透子の胸が一杯になった。
少しずつ少しずつ。
彼が内部に留まっているその間隔が長くなっていく。
「は、はあっ! う、あうっ……ん、ン!」
今晩の静はいやに饒舌だ、透子が思う。
薄らと目を開くと、どこか戸惑いを見せている三田村と目が合った。