第15章 届かない天空をのぞむ*
静が視線を透子のうなじに置き指先で腟内を弄っていた。
充分に潤い、膣口に指を押し付けただけでもキュンとすぼまるような可愛らしくも激しい反応をみせる。
「乱暴な愛撫やいきなりの挿入などは愚の骨頂。 しかも親しくもない相手などに。 それとは種類が違うものだ。 例えば女性の腟内には無数の襞があるのだが、それらが愛液で滑らかになるまで慣らしてやる。 それぐらいのことが出来ない男など男ではない」
今の話とは余り関係がないがそういえば、と三田村が思う。
静は最初から自分を女性として扱わなかったのもあるが、自らの過去について過剰に関心を示すことも無かった。
何処へいってもいかがわしい目で見られたり、それらをはね除ければ、今度は無責任な好奇にさらされる………今まで自分が一ところに居られなかったのは、そんなのが原因でもある。
「ふわ、静…しゃ。 うわきはらめ、れす…」
「ふ…浮気? まさか。 今キミに触れているのは誰だ」
さっきから静は誰かに向けて話をしているようだ。
透子はそれが気に入らない────というよりも、先ほどから何度も、原始的に雄を欲する欲望に耐えていた。
「ら…らって。 もお、おなか……が」
「キミは俺のコレが気に食わないのでは?」
つん、つんと透子のお尻に静の昂りの先が押し付けられてあたっていた。
滑らかで熱を持った先端は少しだけ湿り気を帯びていた。
「あうう…ち、ちがい…ます。 欲し…っ」
静の腕が軽く透子の片足を持ち上げ、その間に体を入れる。