第15章 届かない天空をのぞむ*
感慨深げに呟く静に三田村の眉がピクリとあがる。
「まさか、透子様にまた何かされたのですか」
そんな三田村に頓着せず、今にもゴロゴロ喉でも鳴らしそうな透子の首元を静が撫でていた。
「誤解をするな。 飲ませたのは美和からのプレゼントだ。 元々酒にも弱いのかな」
「し、静しゃん………あつゅいです」
トロンとした目つきで透子が静の胸元にぐりぐり顔を付けるも、セーターの肌触りが気に食わないのかその隙間に顔を埋めようとする────が、上手くいかないようでその裾から透子がグイと手を入れた。
「ン…俺を脱がせてどうする? 来客の前だ」
「だっ……てえ。 さ、さっきも…とちゅ、でわ、私」
透子も自分が何をしたいのかよく分からなかった。
ただ静にくっ付きたい、甘えたい。
こんな自分を嫌がるかと上目でチラと静を見ると、ほんのりと情欲を滲ませそれを堪えるように時おり口元を引き締めようとする彼の表情だった。
よし、もう少しだ。
何がもう少しなのか、もはや透子自身にも意味不明だった。
「預けを食らわせたのはキミだろう。 大体、キミは優し過ぎるのだ」
静が手を伸ばし透子のワイングラスから多少の怪しい液体をすくい、口へと運ぶ。
「ん、んぷ」
ぐいと入れられた二本の指先。
流し込まれたワインとともに、かあっと透子の体が一層熱くなる。
静の指が舌に触れ、するとその先や裏側を撫でられた。
「うく」
なんだろう。 これ、気持ちいい………?