第2章 誰より優しく奪う*
「分かった。 ゆっくりするから安心して力を抜きなさい。 もっと濡れるといい」
催眠にかかったように素直に両脚の力が抜けていった。
それを認めた静が、落ち着いた囁きを与え続ける。
「俺の指が触れてるのはキミの入り口。 ここから溢れてきてる。 見ずとも美しく薄い花びらが分かる…こうやって挟んで撫でられると気持ちいいだろう?」
「………あ…気持ち…ぁあ」
「ふ…素直でいい。 この辺り…」
「っ!」
「透子のクリトリスは小さいな。 今はここがキミの一番悦いところだ」
割れ目に浸された指先が上下を繰り返す。
そのたびに切なく、よりいっそう甘く喘いだ。
「そ、そこ…ぁあ…ふ、う………ああっ」
タイミングと力加減がピタリと合うと、緩く開かれた透子の膝がふるっと揺れた。
その声と体の反応を、注意深く探るような動きで触れ続けていた静が、やがてそれを見付けたとばかりに透子の体を開いていく。
蜜口で掬われた愛液が粘膜を濡らしながら花びらに沿って運ばれる。
終点に近付くにつれ動きは緩慢になり、勃ちかけた突起を包皮越しに丁寧に撫であげた。
喉から悦びをあらわす吐息が絞り出される。
「あっぁはん………あっぁ」
滴っては解けていく、そんな透子の様子を、自制するために時々目を逸らしながら食い入るように静が見詰める。